「妊活を始めて数ヶ月、もしかして私たち、不妊なのかな…」「検査を受けたほうがいいのかな」「原因が分かれば、次の一歩を踏み出せる気がするのに」――そんな不安を抱えて検索されたあなたへ。お疲れさまです、たどり着いてくださってありがとうございます。原因が見えないまま待ち続ける時間は、本当にしんどいですよね。
はじめまして、ちなみです。元看護師として病院勤務を経験し、現在は妊活・産み分け・子育てを中心に情報発信している男女2児のママです。私自身は2児とも自然妊娠で授かり、第二子はジュンビーのピンクゼリーで産み分けにチャレンジして女の子に恵まれました。この記事は私自身が不妊検査・不妊治療を実際に受けた体験談ではなく、看護師時代の知識と患者さんとの関わりをもとにした情報提供です。看護師時代、原因がなかなか分からず悩まれていたご夫婦に多く出会いました。だからこそ、原因の全体像を知ることが、次の一歩への力になることを実感しています。
この記事では、不妊(不妊症)の定義から、原因の男女比、女性側6つ・男性側3つの原因分類、原因不明不妊、二人目不妊、セルフチェックと受診の目安、原因を知ったあとの次のステップ(検査・治療)まで、一気通貫でお伝えします。読み終えるころには「うちはどこから手をつけたらいいか」が少し見えてくるはずです。先に少しだけ大切なことをお伝えすると、不妊の原因は男女どちらか一方ではなく、複数の要因が少しずつ重なっていることが多いものです。だから「自分のせい」と一人で抱えこむ必要はありません。夫婦で・専門医と一緒に、ひとつずつ整理していけば大丈夫です。
ちなみ(元看護師)
不妊(不妊症)とは?まず定義から確認
不妊症とは、一定期間(一般に1年)、避妊せずに通常の性生活を行っているにもかかわらず妊娠しない状態を指します(日本産科婦人科学会の定義)。検索のときに「不妊はどこからが不妊症?」と気になる方も多いので、まずは定義をすっきり整理しておきます。
- 期間の目安:避妊せず1年妊娠しない状態(日本産科婦人科学会・WHO 共通)
- 35歳以上の方:半年〜1年が目安と言われています
- 月経不順・既往症がある方:時期を待たずに早めの受診を検討
- 「不妊」と「不妊症」の違い:医学的にはほぼ同義(慣用的に「不妊症」のほうが診断名寄りに使われます)
日本産科婦人科学会の定義
日本産科婦人科学会では、不妊症を「妊娠を望む健康な男女が避妊をしない状態で性生活を行っているにもかかわらず、一定期間妊娠しないこと」とし、この一定期間を「1年」としています。以前は「2年」とされていた時期もありますが、近年の晩婚化と妊娠出産年齢の上昇を背景に、2015年に「1年」へ短縮されました。早く受診したほうが選択肢が広がる、という考え方が背景にあります。
WHO(世界保健機関)の定義との比較
WHO もほぼ同様に、「12ヶ月以上の規則的な無防備な性交渉にもかかわらず臨床的妊娠の成立に至らないこと」を不妊症と定義しています。日本と国際基準のどちらも「1年」を基準にしている、と覚えておくと安心です。
「1年」の根拠と例外(35歳以上は半年)
「1年」はあくまで目安です。35歳以上の方は半年〜1年、月経不順・子宮内膜症の既往・骨盤腹膜炎の既往・クラミジア感染歴・卵巣手術歴などがある方は、1年を待たずに早めに婦人科・不妊外来へ相談していい時期と言われています。男性側に既往症(おたふくかぜによる精巣炎・停留精巣・鼠径ヘルニア手術歴など)がある場合も同様です。
不妊と不妊症の違い
言葉の使い分けで戸惑う方もいますが、医学的には「不妊」も「不妊症」もほぼ同義です。受診の場では「不妊症」が診断名として使われることが多い、というくらいの違いです。「自分が不妊症と決まったわけではない、原因を確かめに行く」という気持ちで初診に行かれた患者さんが多かった印象があります。妊活を始めたばかりの方は、まずは妊活そのものの始め方を
妊活の始め方|元看護師が教える「今日から始める」5ステップ完全ガイド で確認してから、必要に応じて受診のタイミングを考えてみてください。
不妊の原因 — 男女比とランキングを中立に整理
不妊の原因は男女どちらか一方ではなく、「女性側・男性側・両方・原因不明」の4パターンに分かれるのが基本構造です。「不妊の原因で1位は?」「3大原因は?」と気になる方も多いので、まずは全体の男女比から見ていきましょう。
- 女性側に原因:約 41%
- 男性側に原因:約 24%
- 両方に原因:約 24%
- 原因不明:約 11%
※ WHO 報告書ベースで広く引用されている目安。割合は調査によって幅があります。
WHO 報告書による男女比
WHO の調査で広く引用されている男女比は「女性側 41%/男性側 24%/両方 24%/原因不明 11%」です。男性側を「男性のみ」+「両方」で合算すると約48%=不妊原因のおおむね半数に男性因子が関係する計算になります。「不妊=女性の問題」という古いイメージが残っている方もいますが、データを見ると男女ほぼ半々なんですね。
日本国内の傾向
日本国内の各医療機関・学会の報告でも、男女比はおおむね WHO データと同等の傾向と言われています。「3大原因」と問われたときに挙がりやすいのは、①排卵因子(女性側)/②卵管因子(女性側)/③男性因子の3つです。この3つで不妊原因の大半を占める、というのが現場感覚にも近い整理です。
「男性側にも原因がある」=「夫婦の問題」として捉える視点
看護師時代、奥様だけが先に受診されて長く検査を続けたあと、ご主人の精液検査でようやく原因が見つかった、というケースに何度か立ち会いました。「もっと早く一緒に検査していれば」とおっしゃっていたのが印象に残っています。不妊は夫婦の問題と捉えて、最初から夫婦で検査を進めることが、結果的に時間と心の負担を減らす近道になる、と感じています。男性側の原因については
男性の妊活、何から始める?検査・食事・生活習慣の全体像を元看護師が解説 で全体像を確認できます。
主要な原因カテゴリの全体像(本記事の構成図)
本記事では、これから次の順で原因を整理していきます:女性側 6 分類(排卵・卵管・子宮・頸管・免疫・年齢)/男性側 3 分類(造精機能障害・精路通過障害・性機能障害)/原因不明不妊/二人目不妊。最後に「セルフチェック・受診目安・次のステップ」まで一気通貫でお伝えします。

女性側の不妊原因 6 つの分類
女性側の不妊原因は、起きている場所によって大きく6 つに分類されます。それぞれの原因に対して、検査で何が分かるか・治療の選択肢はどうなるかを整理していきます。検査の中身・流れ・費用の詳細は
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 にまとめていますので、本記事と併せて読み進めてください。
① 排卵因子(排卵障害)
排卵そのものが起きていない/不規則な状態を指します。月経不順・無月経・基礎体温が二相にならないといったサインで気づかれることが多い因子です。代表的な疾患は次の通りです。
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS):排卵障害の代表的な疾患。排卵誘発で対応できることが多いと言われています
- 高プロラクチン血症:プロラクチンが高くなり排卵が抑制される状態
- 甲状腺機能異常:橋本病・バセドウ病など。甲状腺ホルモンの治療で改善することが多い
- 早発卵巣不全(POI):40歳未満で卵巣機能が低下する状態
検査では血液中のホルモン値(LH・FSH・プロラクチン・甲状腺ホルモンなど)や超音波で卵胞の発育・卵巣の状態を確認します(詳細は
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 )。治療は基本的に排卵誘発剤の内服(クロミフェン・レトロゾールなど)・注射(hMG/hCG)でタイミング法から開始されることが多く、必要に応じて
タイミング法とは?やり方・成功率・いつ病院へ|元看護師ちなみが教える自己流から不妊治療への進め方 ・
人工授精(AIH)とは?やり方・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみがタイミング法からのステップアップを解説 へとステップアップしていきます。
看護師時代、PCOS と診断されてはじめは不安を抱えていた患者さんが、排卵誘発の治療を続ける中で前向きに通われていた姿が印象に残っています。「診断名がついて落ち込んだけれど、対応策が見えたら少しほっとしました」とおっしゃっていたのが心に残っています。排卵障害は、原因のなかでも比較的「対応策が整っている」分類です。基礎体温が二相にならない方は、まず婦人科で一度ホルモン検査を受けてみてください。
② 卵管因子(卵管閉塞・卵管狭窄)
卵子と精子の出会いの場である卵管が通りにくくなっている状態です。クラミジア感染による炎症の後遺症、子宮内膜症、過去の腹部手術などが背景にあると言われています。卵管因子は自覚症状が乏しく、検査ではじめて見つかるケースが多いのが特徴です。
検査は子宮卵管造影(HSG)が中心です(
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 )。片側だけ閉塞している場合は自然妊娠やタイミング法・人工授精でも可能性が残りますが、両側閉塞では体外受精(IVF)が選択肢の主軸になります(
体外受精(IVF)とは?流れ・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみが人工授精からのステップアップを解説 )。HSG の痛みを心配される方も多いですが、個人差が大きいこと・事前の鎮痛剤で軽減できる場合があることを知っていると、心の準備がしやすくなります。
看護師時代、HSG を「怖い検査」と聞いて長く避けていた患者さんが、検査前に医師から手順と痛みの目安を説明してもらってから受けて、「思っていたより大丈夫でした」と話されていたケースもありました。卵管因子は検査をすることで初めて発見できる因子なので、過度に怖がらず一度確認しておく価値が大きいセクションです。
③ 子宮因子(子宮内膜症・子宮筋腫・子宮内腔の異常)
受精卵が着床する場である子宮側のトラブルです。代表的なのは子宮内膜症・子宮筋腫(特に粘膜下筋腫)・子宮内腔癒着・先天的な子宮形態異常など。月経痛が強い方・経血量が多い方は、子宮内膜症や筋腫の関連を一度確認しておく価値があります。
検査は経腟超音波・子宮鏡・MRI が用いられます。治療は薬物療法や手術が選ばれることが多く、状態によっては体外受精と並行されることもあります。詳細な治療判断は専門医と相談していく流れです。子宮内膜症は不妊症の原因のなかでも比較的多く見られると言われており、月経痛が年々強くなっている方は早めに婦人科でチェックを受けておくと安心です。子宮筋腫も大きさや位置(特に粘膜下筋腫)によって妊娠への影響度合いが変わるため、超音波での経過観察が重要になります。
④ 頸管因子(頸管粘液の異常)
排卵期に増えるはずの頸管粘液(精子が子宮内へ進むサポート役)が不足/状態が不適な場合に、精子が子宮へ到達しにくくなります。検査は性交後試験(フーナーテスト)など。頸管因子が疑われる場合、タイミング法に粘液改善の薬剤を併用したり、人工授精(AIH)にステップアップすることで対応できる場合があります(
人工授精(AIH)とは?やり方・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみがタイミング法からのステップアップを解説 )。
⑤ 免疫因子(抗精子抗体など)
稀ですが、体内に精子の動きを止めてしまう抗体(抗精子抗体)が存在するケースがあります。検査では血液中の抗精子抗体価を測定します。陽性の場合は、自然妊娠やタイミング法では妊娠しにくくなるため、抗体を回避できる体外受精・顕微授精が検討されます(
体外受精(IVF)とは?流れ・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみが人工授精からのステップアップを解説 ・
顕微授精(ICSI)とは?適応・費用・成功率・先進医療・生まれた子の健康まで元看護師が一気通貫で解説 )。
⑥ 年齢因子(加齢による卵子の質・数の低下)
年齢の話は避けて通れないテーマですが、「責める材料」ではなく「対応策を考える材料」として受け取ってもらえたら、というのが私の願いです。卵子は生まれたときに数が決まっており、年齢とともに数も質も少しずつ変化していきます。一般的に35歳・38歳・40歳が一つの節目と言われ、卵巣予備能の目安であるAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査で個人ごとの現状を確認できます(
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 )。
AMH 値は同じ年齢の方のなかでも個人差が大きく、「年齢の数字」だけでは判断できない情報を教えてくれる検査です。AMH 値が低めだった方も、現実的な選択肢(治療段階を上げる・ステップアップの区切りを早める・凍結や採卵について早めに相談する)を整理することで、前向きに次の一歩を選んでいけます。年齢は変えられませんが、年齢に合わせて選択肢を整える――この発想に切り替えると、責める方向に行かずに済みます。
男性側の不妊原因 3 つの分類
男性側の不妊原因は、起きている場所によって大きく3 つに分類されます。最初に総論として全体像を整理し、それぞれの詳細・改善方法は
男性の妊活、何から始める?検査・食事・生活習慣の全体像を元看護師が解説 や男性側深掘り記事へ動脈で繋いでいきます。「男性不妊の原因1位は?」と気になる方は、まず造精機能障害から見ていきましょう。
- ① 造精機能障害:精子をつくる機能の問題(男性不妊の約 8 割と言われています)
- ② 精路通過障害:精子の通り道の問題
- ③ 性機能障害:ED・射精障害など
① 造精機能障害(精子をつくる機能の問題)
男性不妊の最も多い原因で、全体の約 8 割を占めると言われています。精子の数が少ない(乏精子症)・運動率が低い(精子無力症)・形が整っていない割合が多い(奇形精子症)・精子が確認されない(無精子症)など、状態は幅広くあります。背景として精索静脈瘤が挙げられることもあれば、明確な原因が特定できない特発性のケースもあります。
確認の入口は精液検査です。検査の内容・WHO 基準値の詳細・再検査の判断は
精液検査とは?費用・結果の見方・受け方を元看護師が解説|妊活でパートナーが受ける男性の検査 にまとめています。精子の数を増やしたい・運動率を上げたいといった改善のアプローチは
精子・精液量を増やす方法|食事・生活習慣・サプリを元看護師が解説 、精子の質(DFI・運動率・形態率)を整える具体策は
精子の質とは?運動率・正常形態率・DNA健全性の3要素を看護師が解説|質を上げる生活習慣・食事・サプリ・治療判断軸まで を併せてご確認ください。
看護師時代、ご主人の精液検査で無精子症と診断された患者さんがいらっしゃいました。最初は強く落ち込まれていましたが、医師から「精巣内に精子が見つかれば顕微授精で受精できる可能性がある」と希望のある説明を受け、ご夫婦で前向きに次の一歩を選ばれていきました。重度の男性因子に対しては顕微授精(ICSI)という選択肢があります(
顕微授精(ICSI)とは?適応・費用・成功率・先進医療・生まれた子の健康まで元看護師が一気通貫で解説 )。
造精機能障害の改善アプローチとしては、生活習慣の見直し(喫煙・大量飲酒・長時間のサウナや高温入浴・肥満の改善)と男性向けサプリの活用が現実的な第一歩です。亜鉛・ビタミン D・コエンザイム Q10 などが男性側に推奨されることが多く、男性向けのサプリ整理は
妊活サプリは男性も飲むべき?葉酸・亜鉛・夫婦で続けるコツまで元看護師ちなみが解説 を参照してください。サプリは薬ではないので、検査と並行して使うのが基本です。
② 精路通過障害(精子の通り道の問題)
精子をつくる機能は問題ないものの、精子が体外へ出る通り道(精管)が塞がっている/先天的に欠損している状態です。精管閉塞・先天性両側精管欠損などが代表例です。精巣内には精子が存在することが多いため、TESE(精巣内精子採取術)で精子を取り出して顕微授精(ICSI)に進む、という選択肢があります(
顕微授精(ICSI)とは?適応・費用・成功率・先進医療・生まれた子の健康まで元看護師が一気通貫で解説 )。
③ 性機能障害(ED・射精障害)
勃起不全(ED)・射精障害(膣内射精障害・逆行性射精など)により、性交での妊娠が難しくなっている状態です。妊活のプレッシャーから生じる「タイミング ED」と呼ばれる心因性のケースもあります。看護師時代、「子作りを意識すると不調になる」とご夫婦で悩まれていた患者さんがいらっしゃいました。「妊活がプレッシャーになって関係がぎくしゃくしてしまっていた」とおっしゃっていたのが心に残っています。心因性の場合は、シリンジ法や人工授精(AIH)への切り替えで、ご夫婦の心理的負担を大きく軽減できることもあります。性機能障害は身体的な原因と心理的な原因の両面を、丁寧に切り分けていくのが大切です。
男性不妊全体の入口として、まずは精液検査を一度受けてみるのが現実的な第一歩です。検査結果に基づいて治療方針が大きく変わってきます。男性側の妊活全体は
男性の妊活、何から始める?検査・食事・生活習慣の全体像を元看護師が解説 で整理しています。
原因不明不妊(機能性不妊)とは?
原因不明不妊(機能性不妊)とは、一般的な不妊検査をひと通り行っても、はっきりした原因が見つからない不妊を指します。不妊全体の約 10〜20%を占めると言われています。「検査を全部受けたのに原因が分からない」「むしろどう動いたらいいのか不安」という戸惑いを抱える方が多いセクションです。
なぜ原因が分からないのか
現在の一般的な不妊検査では、「卵子の質・受精能・着床の段階で起きている問題」までは可視化しきれないのが現状です。たとえば、卵子と精子が出会っているのに受精がうまくいかない・受精卵が育っているのに着床できない・育つ途中で発育が止まる、といった段階の問題は、一般検査だけでは原因として特定できないことが多くあります。体外受精まで進んで初めて受精・分割の様子が観察できるようになるため、「原因不明と言われた段階で次のステップへ進むことそのものが、原因を特定する手段にもなる」という性質があります。
原因不明不妊の治療選択肢
原因不明と言われた場合の治療は、「ステップアップ」が基本路線です。タイミング法 → 人工授精(AIH) → 体外受精(IVF)と段階を上げていきます。各段階で授からない場合は、無理に長く同じ段階にとどまるよりも、年齢と妊活期間を考慮して次の段階に進むのが現実的です。
- タイミング法:医師の指導で排卵日に合わせた性生活を行う(
タイミング法とは?やり方・成功率・いつ病院へ|元看護師ちなみが教える自己流から不妊治療への進め方 ) - 人工授精(AIH):洗浄濃縮した精子を子宮内に注入(
人工授精(AIH)とは?やり方・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみがタイミング法からのステップアップを解説 ) - 体外受精(IVF):体外で受精させて子宮に戻す(
体外受精(IVF)とは?流れ・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみが人工授精からのステップアップを解説 )
原因が特定できないからこそ、年齢や妊活期間を考慮して区切りを決めてステップアップしていくのがセオリーです。「半年タイミング法で授からなければ AIH へ/AIH 4〜6 回で授からなければ IVF へ」といった目安が、よく医療現場で示されます。
「原因不明不妊 妊娠できた」声に応える
「原因不明不妊 妊娠できた」というキーワードで検索される方がとても多いんです。それだけ、原因が分からない状態で前を向きにくい方が多いということだと思います。看護師時代、原因不明と言われて長く落ち込まれていた患者さんが、タイミング法を続けながら通われ、その後 AIH へ進む中で授かられたケースに立ち会いました。原因が分からない=可能性がない、ではありません。区切りを決めて手を打っていくことで、結果として授かる方は確かにいらっしゃいます。「ブログ・知恵袋を読んで自分の状況と重ねる」ことで気持ちが少し落ち着く方もいますが、あくまで他のご夫婦の経過であり、自分の今のステージを医師と一緒に整理することのほうが現実的な力になります。
- 受診のステージ:今はタイミング法・AIH・IVF のどの段階か
- 年齢と期間の目安:年齢に応じてステップアップの区切りを決める
- セルフケア:基礎体温・葉酸・食事・サプリで整えられる部分は整える(
妊活サプリの選び方|成分・いつから・夫婦での始め方を元看護師が解説 ・
葉酸サプリの選び方完全ガイド|成分・飲み方・いつから・男性も?元看護師が解説 ・
妊活中の食事ガイド|摂りたい栄養素・避けたい食品・夫婦で実践できるメニュー|元看護師が解説 )
二人目不妊(続発性不妊)— 第一子は授かったのに、なぜ?
二人目不妊(続発性不妊)とは、過去に妊娠・出産の経験があり、その後1年以上避妊せず性生活を送っているのに次の妊娠に至らない状態を指します。「一人目はすぐ授かったのに、なぜ?」「自分のどこかが悪くなったのかな…」と不安を抱える方がとても多いテーマです。
二人目不妊の主な原因
- 加齢の影響(最大要因):第一子から年月が経つほど卵子・精子の質・量がゆるやかに低下していくと言われています
- 第一子出産後の体の変化:甲状腺・ホルモンバランス・授乳期間中の月経再開遅れなど
- 第一子出産後の感染・手術歴:帝王切開・産後の感染症・骨盤腹膜炎など
- 生活変化・タイミング不足:育児・仕事の忙しさで夫婦の時間や排卵期のタイミングが取りにくくなる
- ご主人側の加齢・精子の質の変化:男性も年齢で精子の状態が少しずつ変化していきます(
精子の質とは?運動率・正常形態率・DNA健全性の3要素を看護師が解説|質を上げる生活習慣・食事・サプリ・治療判断軸まで )
「自分のどこかが悪くなったの?」という不安への共感
看護師時代、第一子は自然妊娠で授かったけれど第二子で長く授からない、と悩まれていた患者さんと多く関わりました。「私のどこかが悪くなったんですよね…」と話されていたのが忘れられません。実際には、悪くなったというより「複数の要因が少しずつ重なって変化していった」と理解するほうが実情に近いことが多いんです。原因をひとつに絞ろうとせず、加齢・体・生活・男性側のそれぞれを合わせて見ていくのが二人目不妊の特徴です。
また、二人目不妊では「一人目は授かったのだから、検査するほどではない」と受診をためらう方も多くいらっしゃいました。一方で、二人目妊活はご夫婦の年齢が一人目妊活よりも数年上がっているケースがほとんどです。年齢が要因の一つに加わっているからこそ、一人目妊活より早めに受診を検討するのが現実的と言えます。一人目はすぐだったから不妊検査は不要、ではなく、一人目はすぐだったからこそ「今は何が違うのか」を確認しに行く、という発想に切り替えると動きやすくなります。
産み分けと二人目不妊
「二人目は性別を希望して産み分けに挑戦したい」と考える方も多いと思います。私自身、第二子の産み分けに挑戦したときは、排卵日把握とジュンビーのピンクゼリーの併用で取り組みました。ただ、二人目不妊で授かりにくい時期と産み分けへのこだわりが重なると、タイミングを絞り込みすぎてかえって妊娠機会が減る、という落とし穴があります。妊娠を最優先するのか、産み分けまで含めて挑戦するのか――この優先順位を夫婦で一度話し合っておくと、次のステップが見えやすくなります。産み分け全体の整理は
産み分け完全ガイド|男女別の方法・成功率・ゼリー・タイミング法を元看護師が解説 で確認できます。
二人目不妊の受診目安
二人目不妊では、第一子妊活のときよりも早めの受診が一般的に推奨されています。目安としては、避妊せず1年(35歳以上は半年)で次の妊娠に至らない場合に婦人科・不妊外来への相談を検討します。第一子出産時のカルテ・既往歴があると診療の手がかりになることが多いので、必要に応じて情報を持参すると話がスムーズです。
「一人目はすぐ授かったのに、二人目だけ授からない」――いわゆる二人目不妊(経産婦のご夫婦が一定期間授からない状態)も、原因は決して一つではなく、①年齢・卵巣機能の変化/②帝王切開後・子宮筋腫・子宮内膜症などの子宮要因/③男性側の精子の経時変化/④原因不明、の4つの柱で整理できると言われています。第一子妊活の時と同じ原因とは限らず、上の子と一緒の通院・夫婦の温度差・「うざい」「羨ましい」と感じる心のケアまで、二人目妊活ならではのテーマも重なります。経産婦のいつから受診すべきか・上の子と通院の現実・心理ケアまで一気通貫で整理した「二人目不妊とは?原因・治療・心理ケア・上の子と通院の現実まで」もあわせてどうぞ。
二人目不妊とは?原因・治療・心理ケア・上の子と通院の現実まで|元看護師ちなみが第二子妊活で実感した4軸
二人目不妊の子宮要因のなかでも、第一子を帝王切開で出産された方の場合は「帝王切開瘢痕症候群(CS瘢痕症候群)」という概念が近年注目されています。帝王切開で縫合した子宮の傷あとに小さなくぼみができ、月経血が溜まったり子宮内環境に影響を与えたりして、長引く月経・月経間出血・不妊などの症状につながる可能性が報告されているテーマです。決して全員に起こるわけではありませんが、「一人目はすぐ授かったのに二人目だけ授からない」と感じる経産婦のご夫婦には知っておいてほしい情報です。次の妊娠まで待つ期間・VBAC・リスク・費用まで一気通貫で整理した「帝王切開後の二人目妊娠|次の妊娠まで待つ期間・VBAC・リスク・費用まで」もあわせてどうぞ。
帝王切開後の二人目妊娠|次の妊娠まで待つ期間・VBAC・リスク・費用まで元看護師ちなみが解説
不妊原因のセルフチェック・受診目安
「不妊になりやすい特徴は?」「うちは検査を受けたほうがいい?」と気になる方のために、受診を考えたほうがいいサインを女性側・男性側に分けて整理します。あくまで目安ですが、当てはまる項目が多いほど、早めの受診が選択肢に入ってきます。不妊の原因の多くは自覚症状が乏しいのが特徴です。「自覚症状がないから大丈夫」ではなく、「自覚しにくいからこそ検査で確認する」という発想に切り替えてください。
女性側・受診を考えたほうがいいサイン 8 つ
- 避妊せず1年経った(35歳未満)/半年〜1年経った(35歳以上)
- 月経周期が短い(25日未満)/長い(39日以上)/不規則
- 月経痛が強い・経血量が多い・経血にレバー状の塊が多い
- 基礎体温が二相にならない/高温期が短い(10日未満)
- クラミジア感染歴・骨盤腹膜炎の既往がある
- 子宮内膜症・子宮筋腫・卵巣のう腫の既往/治療中
- BMI が極端(18.5 未満/25 以上)/体重の急激な増減
- 甲状腺の不調を感じる(疲れやすい・むくみ・寒がりや汗かきの極端さ)
男性側・受診を考えたほうがいいサイン 5 つ
- 精液量が少ない・色がいつもより薄い/ED・射精障害がある
- おたふくかぜによる精巣炎・停留精巣・鼠径ヘルニア手術歴がある
- 喫煙・大量飲酒・長時間の高温入浴やサウナ習慣が続いている
- 40 歳以上である
- 奥様側の検査で異常が見つからない/長く授からない期間が続いている
夫婦で同時に受診するべきタイミング
サインを見て「うちは受診したほうがいいかな」と感じたら、夫婦同時受診を検討してください。看護師時代、奥様だけが先行して半年〜1年検査を進め、後からご主人の検査で原因が見つかった、というケースが何度もありました。最初から夫婦一緒に検査を進めるほうが、結果的に時間と気持ちの負担を減らせると感じています。「ご主人が検査に乗り気でない」というお悩みは本当に多くお聞きしました。責める言葉ではなく、「二人で並んで状況を確認しに行こう」「協力してほしい」という伝え方が伝わりやすいと感じます。男性側からの切り出しが難しい場合は、奥様から「私も検査を受けるから、一緒に行こう」と並ぶ言葉で誘うのがおすすめです。
チェックリストの先 → 不妊検査記事へ
サインに当てはまる項目があった方は、次のステップとして不妊検査の中身・流れ・費用を整理した記事を併せてご確認ください。検査の全体像が見えると、初診の不安が大きく減ります(
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 )。

原因を知ったら次は何をする?— 検査と治療の動線
原因の全体像を把握したあとの動線を、3 ステップで整理します。「セルフチェック → 検査 → 原因別の治療方針」の流れで、夫婦の今の段階を確認していきましょう。
ステップ1:婦人科・不妊外来で初診
- 受診先:婦人科/不妊専門クリニック(男性側は泌尿器科または男性不妊外来)
- 持っていくと話が早いもの:基礎体温表 2〜3 周期分(
基礎体温のつけ方・グラフの見方を元看護師が解説|妊活ではじめて計る人へ ・
基礎体温のつけ方|元看護師ママが教える正しい測り方と続け方のコツ )/月経歴のメモ/既往歴・手術歴/お薬手帳 - 初診で聞かれること:妊活期間・月経歴・既往歴・夫婦の年齢・喫煙飲酒・既往の妊娠歴
ステップ2:不妊検査を受ける
初診後は、女性側のホルモン・AMH・超音波・子宮卵管造影、男性側の精液検査などを月経周期に合わせて進めていきます。検査の中身・流れ・費用の詳細は
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 に一気通貫でまとめていますので、本記事と併せて読み進めてください。2022年4月から不妊検査・不妊治療の主要項目は保険適用(3割負担)が拡大されています。費用の全体像は
不妊治療の費用はいくら?保険適用・助成金・医療費控除まで|元看護師ちなみが治療段階別に総覧 を参照してください。
ステップ3:原因別の治療方針へ
- 異常なし(原因不明):まずタイミング法から(
タイミング法とは?やり方・成功率・いつ病院へ|元看護師ちなみが教える自己流から不妊治療への進め方 ) - 軽度因子(軽度の排卵障害・頸管因子など):タイミング法+薬剤、または人工授精(
人工授精(AIH)とは?やり方・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみがタイミング法からのステップアップを解説 ) - 中等度因子(中等度男性因子・片側卵管閉塞など):人工授精 → 体外受精のステップアップ
- 重度因子(両側卵管閉塞・重度男性因子・年齢的に急ぐ場合):体外受精・顕微授精(
体外受精(IVF)とは?流れ・成功率・費用・保険適用|元看護師ちなみが人工授精からのステップアップを解説 ・
顕微授精(ICSI)とは?適応・費用・成功率・先進医療・生まれた子の健康まで元看護師が一気通貫で解説 )
「いきなり体外受精」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、現在は保険適用が拡大しており、年齢や原因によっては早めにステップを上げる選択肢が現実的になっています。費用面の全体像は
不妊治療の費用はいくら?保険適用・助成金・医療費控除まで|元看護師ちなみが治療段階別に総覧 で確認できます。
2022年4月の保険適用拡大では、女性43歳未満(治療開始時)・法律婚/事実婚のいずれかで、一般不妊治療(タイミング法・人工授精)と生殖補助医療(体外受精・顕微授精)の主要項目が3割負担の対象になりました。年齢や周期に応じて回数制限があり、詳細は
不妊治療の費用はいくら?保険適用・助成金・医療費控除まで|元看護師ちなみが治療段階別に総覧 に整理しています。年齢的に急ぐ場合は、必ずしも「タイミング法から順番に」だけが正解ではなく、医師と相談して原因と年齢に合った段階からスタートするという選択肢も視野に入れてください。
検査前にできるセルフケア
初診や検査を予約してから受診日まで、また結果待ちの期間に、自宅でできるセルフケアをいくつか紹介します。セルフケアだけで完結するものではありませんが、検査・治療と並行して整えておくと、結果に向き合いやすくなります。
① 基礎体温の記録(2〜3 周期分)
初診時に基礎体温表があると、月経周期と排卵の有無・黄体機能の目安が伝わりやすく、診療のスタートがスムーズになります。基礎体温の基本は
基礎体温のつけ方・グラフの見方を元看護師が解説|妊活ではじめて計る人へ 、つけ方の具体的な方法は
基礎体温のつけ方|元看護師ママが教える正しい測り方と続け方のコツ で確認できます。私自身、2 人の妊娠時には基礎体温を記録していて、産み分け時の排卵日把握にも役立ちました。
② 排卵日の把握
排卵日の予測精度を上げると、自然妊活の時期にも検査結果待ちの時期にも妊娠機会を逃しにくくなります。排卵日の全体像は
排卵日とは?いつ・どう見つける?元看護師が3つのサインで解説 で整理しています。
③ 葉酸の摂取開始
厚生労働省では、妊娠を計画する女性に対して1日 400μg の葉酸摂取を推奨しています。受診前から摂取を始めておくと、いざ妊娠が成立したときの胎児の神経管閉鎖障害リスクを下げることに繋がると言われています。葉酸サプリの選び方は
葉酸サプリの選び方完全ガイド|成分・飲み方・いつから・男性も?元看護師が解説 を参照してください。
④ 食事・生活習慣の見直し
妊活期の食事は、特別なメニューを揃える必要はなく、ご飯・主菜・副菜のバランス+抗酸化食材を意識するくらいで十分です。具体例は
妊活中の食事ガイド|摂りたい栄養素・避けたい食品・夫婦で実践できるメニュー|元看護師が解説 で整理しています。
⑤ 妊活サプリ・男性向けサプリ
食事だけで補いにくい栄養素(葉酸・鉄・亜鉛・ビタミン D など)はサプリで補う、という整理が現実的です。女性向けの全体像は
妊活サプリの選び方|成分・いつから・夫婦での始め方を元看護師が解説 、男性向けに整理した内容は
妊活サプリは男性も飲むべき?葉酸・亜鉛・夫婦で続けるコツまで元看護師ちなみが解説 を参照してください。サプリは薬ではないので、検査・治療と並行して使うのが基本です。
⑥ 禁煙・節酒・適正体重・睡眠
喫煙・過度な飲酒は男女ともに卵子・精子へ影響すると言われています。BMI が極端な方は、適正体重に近づける緩やかな調整から始めてみてください。睡眠は、ホルモン環境を整えるベースになる重要な土台です。睡眠時間が短い・不規則だと月経周期が乱れやすくなることも指摘されています。男性側も、長時間の高温入浴・サウナ・タイトなボトムは精子の状態に影響すると言われていますので、可能な範囲で調整してみてください。
セルフケアは「絶対に必要なもの」ではなく、「結果に向き合うときの心の支えになるもの」として位置づけてもらえたら、と私は思います。検査・治療と並行して、自分とパートナーで「これだけはやれている」と感じられる土台があると、結果がどうであれ前を向きやすくなります。
看護師時代に出会った患者さんエピソード
ここまで医学的な分類を整理してきましたが、最後に看護師時代に印象に残っている4つのエピソードを紹介させてください。原因を抱えて受診される方が、どんな気持ちで一歩を踏み出されているか、少しでも伝えられたらと思います。個人情報に配慮して、状況のみお伝えします。
ケース1:原因不明と言われて落ち込まれていた患者さん
何の検査をしても異常が出ず、「原因不明」と言われた患者さん。「自分のどこが悪いんだろうとずっと考えていました」「悪いところが見つからないのに授からないのが一番つらい」と話されていました。タイミング法を続けながら、半年ほど経って AIH へ進むことになり、その過程でご夫婦が「区切りを決めて手を打てた」と前向きにおっしゃっていたのが印象的でした。原因不明と言われると一見「ふりだしに戻された」ように感じられますが、「次の段階に進む準備が整った状態」として受け止め直すことができると、気持ちが前を向きやすくなります。
ケース2:夫婦両方に軽度の所見があった患者さん
奥様に軽度の排卵障害、ご主人に軽度の精子所見の低下が見つかったご夫婦。「どちらかが悪いんじゃなくて、二人とも少しずつだった」と前向きに受け止められて、検査結果を共有してから治療方針を一緒に決めていかれました。「二人の問題として並んで見ていく」視点を教えていただいた患者さんでした。検査前は「自分のせいかもしれない」と気持ちが沈みがちでしたが、二人とも軽度ずつだったと知った瞬間、ご夫婦の空気が少し軽くなった気がしたのを覚えています。原因は「片方を犯人にする材料」ではなく、「二人で対策を組む材料」なんだなと、改めて感じさせていただきました。
ケース3:二人目不妊で悩まれていた患者さん
第一子は自然妊娠で授かったのに、第二子で 2 年近く授からなかったご夫婦。「一人目はすぐだったから、自分が悪くなったのかな」と長く悩まれていました。「育児で疲れていて、なかなか受診の時間も取れなくて」とおっしゃっていたのも印象的でした。加齢や生活変化など複数の要因が重なっていることをご夫婦で理解されて、最終的にご夫婦で時間を作って一緒に受診を決断されました。一人目妊活と同じやり方を続けるのではなく、「今の年齢・体・生活で組み直す」視点が大切だと感じたケースです。
ケース4:ご主人の精液検査で異常が見つかった患者さん
奥様側の検査では特に異常が見つからず、ご主人の精液検査で初めて原因が見つかったご夫婦。当初は「夫が落ち込んでしまって」と心配されていましたが、医師から「治療の方向性が決まる材料が見つかった」とポジティブな説明を受け、ご夫婦で治療方針を相談されていきました。原因が見つかること=ネガティブなこと、ではなく、次の一歩への材料になり得る、と感じさせていただいたケースです。「分からないままが一番つらかった、分かったから動けた」とおっしゃっていた言葉が、今でも私の中に残っています。男性側の不妊原因に向き合うことには気持ちのハードルが大きいぶん、その先に「動ける道が見える」効果があります。
ちなみ(元看護師)
よくあるご質問
Q不妊症の3大原因は何ですか?
A.医療現場で挙げられることが多いのは ①排卵因子(女性側)/②卵管因子(女性側)/③男性因子 の3つです。この3つで不妊原因の大半を占めると言われています。詳しくは本文「不妊の原因 — 男女比とランキング」セクションをご確認ください。
Q不妊の原因で1位は何ですか?女性と男性別に教えてください
A.女性側で多いのは 排卵因子(排卵障害) と 卵管因子、男性側で最も多いのは 造精機能障害(男性不妊の約8割と言われています)です。男女比でみるとおおむね女性41%・男性24%・両方24%・原因不明11%が引用されることが多いです(WHO 報告書を背景とする目安)。
Q不妊になりやすい特徴はありますか?
A.女性側では 月経不順・月経痛が強い・基礎体温が二相にならない・クラミジア感染歴・子宮内膜症や筋腫の既往・BMI が極端 が挙げられます。男性側では 精液量の変化・ED・おたふくかぜの精巣炎歴・喫煙や長時間の高温入浴・40歳以上 が目安です。複数当てはまる場合は早めの受診を検討してみてください。
Q男性不妊の原因1位は何ですか?
A.最も多いのは 造精機能障害(精子をつくる機能の問題) で、男性不妊の約8割と言われています。乏精子症・無精子症・精子無力症・奇形精子症などが含まれます。背景としては精索静脈瘤や特発性のケースが多いと報告されています。確認の入口は精液検査です。
Q男性側の原因による不妊はどのくらいの割合ですか?
A.WHO 報告書ベースで広く引用されるデータでは、男性のみ約24%・両方に原因が約24%・合計でおおむね半数 が男性因子に関係すると言われています。「不妊=女性側の問題」と言われていた時期もありますが、現在は夫婦の問題として最初から夫婦同時受診が一般的に推奨されています。
Q原因不明不妊と言われたら妊娠できないのでしょうか?
A.原因不明=妊娠できない、ではありません。原因不明不妊は不妊全体の約10〜20%と言われ、治療では タイミング法 → 人工授精(AIH) → 体外受精(IVF)のステップアップ で対応していきます。年齢や妊活期間を考慮して区切りを決めて手を打つことで、結果として授かる方は確かにいらっしゃいます。
Q二人目不妊の原因は何ですか?
A.二人目不妊(続発性不妊)では 加齢・第一子出産後の体の変化・産後の感染や手術歴・育児中の生活変化・ご主人側の加齢 など複数の要因が重なっていることが多いです。第一子妊活と同じやり方を続けるのではなく、今の年齢・体・生活に合わせて組み直す視点が大切と言われています。
Q不妊はどこからが不妊症ですか?
A.日本産科婦人科学会では 「避妊せず1年妊娠しない状態」 を不妊症と定義しています。WHO も同様に12ヶ月以上を基準としています。35歳以上の方や月経不順・既往症がある方は、1年を待たずに半年〜1年で受診を検討して構いません。
Q年齢が高いと必ず不妊になりますか?
A.年齢が高い=必ず不妊、ではありません。ただし、年齢とともに卵子・精子の質や量がゆるやかに変化していくと言われており、35歳・38歳・40歳が一つの節目とされています。年齢は変えられませんが、受診タイミングを早める・治療段階を上げる・セルフケアを整えるなど、対応策は多くあります。
Q原因を調べる検査はどこで受けられますか?
A.婦人科・不妊専門クリニック(女性側)、泌尿器科・男性不妊外来(男性側)が一般的な受診先です。2022年4月から主要な不妊検査・不妊治療は保険適用(3割負担)が拡大されています。検査の中身・流れ・費用の詳細は 不妊検査の完全ガイド でご確認ください。
まとめ — 原因を知ることは、次の一歩を踏み出す力になる
ここまで、不妊(不妊症)の定義・男女比・女性側 6 つの分類・男性側 3 つの分類・原因不明不妊・二人目不妊・セルフチェック・受診目安・次のステップ(検査と治療)・検査前のセルフケア・患者さんエピソードまでを一気通貫で見てきました。最後に、本記事のポイントを整理します。
- 不妊症の定義は「避妊せず1年妊娠しない状態」。35歳以上や既往症がある場合は早めの受診を検討
- 男女比は 女性41%・男性24%・両方24%・原因不明11%(WHO 目安)。不妊は夫婦の問題として最初から夫婦同時受診が現実的
- 女性側 6 因子:排卵・卵管・子宮・頸管・免疫・年齢。年齢は責める材料ではなく対応策を考える材料
- 男性側 3 因子:造精機能障害(約8割)・精路通過障害・性機能障害。入口は精液検査
- 原因不明不妊(10〜20%)は ステップアップ(タイミング法→AIH→IVF)で区切りを決めて手を打つ のが基本
- 二人目不妊は 加齢・体の変化・生活変化・男性側加齢の複合要因。一人目と同じやり方ではなく、今に合わせて組み直す
- 原因を知ったら次は 検査 → 原因別の治療方針。検査の中身は 不妊検査ガイド へ
不妊の原因は、男女どちらか一方ではなく、女性側・男性側・両方・原因不明のいずれもあり得るもので、複数の要因が少しずつ重なっていることも珍しくありません。原因を知ることは、ご夫婦を責める材料ではなく、次の一歩を選ぶための材料になります。「自分のどこかが悪い」と一人で抱えこまず、夫婦で・専門医と一緒に整理していけば大丈夫です。次のステップとして、まずは不妊検査の全体像を確認してみてください(
不妊検査とは?受けるタイミング・流れ・女性7種類+男性検査・費用・結果後の治療判断まで元看護師が解説 )。検査が「治療を始める関門」ではなく「今を知る健康診断」だと捉えられると、最初の一歩がずいぶん軽くなります。ちなみのサイトは、あなたとパートナーの一歩を心から応援しています。妊活全体を一度見直したい方は
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参考リンク
本記事の作成にあたって参照した、信頼性の高い公的サイトです。最新情報・詳細はそれぞれの公式ページもあわせてご確認ください。
参考 日本生殖医学会|生殖医療Q&A・Q4 不妊症の原因日本生殖医学会

