「妊娠したばかりなのに、お腹がチクチク痛む。これって大丈夫…?」「生理痛のような鈍い痛みがあって、赤ちゃんは無事なのか不安でたまらない」「下腹部が痛むけれど出血はない、様子をみていいの?」「右下だけがズキッと痛む、もしかして子宮外妊娠…?」――そんな気持ちでこの記事にたどり着いてくださったあなたへ。まずは、よくここまで調べに来てくださいました。今、不安で検索する指先が少し落ち着かないかもしれませんね。
はじめまして、ちなみです。元看護師として病院勤務を経験し、現在は妊活・妊娠・子育てを中心に情報発信している男女2児のママです。看護師時代、「お腹が痛いけど大丈夫ですか」「出血はないのに痛むんです」と不安そうに相談される妊婦さんに、本当に数えきれないほど接してきました。そして私自身も、2人の子を授かったとき、妊娠初期のお腹の違和感や張りに「これって大丈夫なのかな」とドキドキした経験があります。だからこそ、煽らず・脅さず、けれど大事なことはきちんとお伝えしたい気持ちでこの記事を書いています。
最初に、いちばん大切なことをお伝えします。妊娠初期の腹痛は決して珍しいものではなく、痛みの有無・強弱・種類だけで、流産や異常かどうかを自分で判断することはできません。確かめる方法は、超音波(エコー)検査と医師の診察だけです。この記事を読んで、まず一度だけ深呼吸して、落ち着いて次の一歩を選んでいただけたらと思います。なお、ここでは妊娠初期(妊娠およそ4〜15週ごろ)の腹痛を中心にお話しします。妊娠したかも?という妊娠超初期(生理予定日前後)のチクチクした痛みについては、別の記事で詳しくまとめていますので、そちらもあわせてご覧くださいね。妊娠初期の症状全体を知りたい方は、症状をまとめた記事から気になるテーマへ進んでいただくと探しやすいですよ。
ちなみ(元看護師)
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妊娠初期の腹痛とは|まず知っておきたい大前提
はじめに、「妊娠初期の腹痛」とは何かを一文で整理しておきますね。
妊娠初期(4〜15週ごろ)の定義
「妊娠初期」とは、一般的に妊娠4週ごろから15週ごろまで(妊娠初期=first trimester)を指す言葉として使われています。妊娠検査薬で陽性が出て、おなかが少しずつ意識され始める時期です。この時期は、子宮の中で赤ちゃんが急速に育ち、胎盤が作られていく、体にとってとても大きな変化が起きている期間です。
子宮はこの時期から少しずつ大きくなり始めます。子宮を支える靭帯(じんたい)が引っぱられたり、ホルモンの影響で胃腸の動きが変わったりするため、下腹部に痛みや違和感を覚えやすい時期でもあります。痛みと聞くと身構えてしまいますが、「体が大きく変化している時期だからこそ起こりうること」と知っておくと、必要以上にこわがらずにすみますよ。妊娠が分かったあとに症状が気になる方は、検査薬で確かめるタイミングとあわせて整理しておくと安心です。
妊娠検査薬はいつから使える?正しいタイミング・フライング・薄い線まで元看護師ちなみが中立解説
妊娠超初期(〜4週ごろ)の腹痛との違い
「妊娠したかも?」と感じる妊娠超初期(生理予定日前後・妊娠4週ごろまで)のチクチクした痛みと、この記事でお話しする妊娠初期の腹痛は、少し時期が異なります。妊娠超初期は、受精卵が子宮内膜に着床する前後のごく早い時期で、着床に伴うとされるチクチク感や、生理が来そうで来ない違和感を覚える方がいます。
「妊娠したのかどうか、まだはっきりしない時期の腹痛が知りたい」という方は、妊娠超初期症状を詳しくまとめた記事のほうが役に立ちます。妊娠が確認できてからの初期の腹痛は、この記事で整理していきますね。なお、着床のタイミングや高温期の続き方が気になる方は、排卵日や基礎体温の記事もあわせて見ていただくと、時期の感覚をつかみやすくなります。
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痛みだけで流産や異常は判断できない
この記事を通してくり返しお伝えしたい、いちばん大切な大前提です。お腹が痛いか痛くないか、チクチクか鈍痛か、強いか弱いか――こうした痛みの情報だけで、流産かどうかや赤ちゃんが元気かどうかを自分で判断することはできません。
「痛みが強いからダメだ」とも、「痛くないから大丈夫」とも言い切れないのが妊娠初期の腹痛の難しさです。同じような痛みでも背景はさまざまで、最終的に状態を確認できるのは、超音波検査で赤ちゃんの心拍や子宮の様子を見て、医師が総合的に判断したときだけです。ですから、痛みの感じ方だけで一喜一憂しすぎず、気になるときは受診する、という姿勢がいちばん安心につながります。妊娠初期の症状全体については、症状をまとめた記事から、それぞれのテーマへ進んでいただけます。
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妊娠初期に腹痛が起こる主な理由
「どうして妊娠初期にお腹が痛くなるの?」と不安に思いますよね。まずお伝えしたいのは、妊娠初期の腹痛の多くは、体が妊娠に適応していく過程で起こる生理的な変化によるものとされているということです。代表的な理由を整理しておきますね。
子宮が大きくなる過程
妊娠初期は、子宮が少しずつ大きくなり始める時期です。子宮が大きくなると、それを支える靭帯や周りの組織が引っぱられて、下腹部にチクチク・ピリピリ・引っぱられるような痛みを感じることがあるとされています。これは多くの妊婦さんが経験する、代表的な腹痛の理由として知られています。
痛みの感じ方には大きな個人差があり、ほとんど気にならない方もいれば、ときどき気になる方もいます。「痛みがある=赤ちゃんに何かある」ではなく、「子宮が頑張って大きくなっている過程で感じやすい痛みもある」と知っておくと、少し気持ちが楽になりますよ。
「生理痛のような痛み」はなぜ起こる?
「妊娠したはずなのに生理痛のような痛みがある」「生理が来そうな感じがして不安」――これは妊娠初期にとても多いご相談です。生理痛のような重い・鈍い下腹部の痛みは、子宮が大きくなる過程やホルモンの変化に伴って起こることが多いとされています。
生理痛に似た痛みがあると「生理が来てしまうのでは=流産では」と不安になりますよね。けれど、生理痛のような痛み=流産のサイン、と単純に決めつけることはできません。多くは子宮が大きくなる過程で感じる生理的なものとされています。一方で、痛みがどんどん強くなる・出血を伴う・続くといったときは受診を考えてください。「生理痛みたいだから様子をみよう」と我慢しすぎず、気になるときは相談していいんですよ。
ホルモン変化・消化器の動きの変化
妊娠すると、妊娠を維持するためのホルモンの働きで胃腸の動きがゆるやかになり、便秘やガスがたまりやすくなるとされています。これが下腹部の張りや痛みとして感じられることもあります。お腹の痛みの正体が、実は便秘やガスによるものだった、ということも少なくありません。
また、つわりの時期はみぞおちや胃のあたりの不快感を「お腹が痛い」と感じることもあります。胃のむかつきや胃痛のような感覚が強い方は、つわりの記事もあわせて読んでみてくださいね。お腹のどのあたりが痛むのかを意識しておくと、受診のときにも伝えやすくなります。
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多くは生理的なものとされるが、気になるときは受診を
このように、妊娠初期の腹痛の多くは、体が妊娠に適応していく過程で起こる生理的なものとされています。とはいえ、「だから受診しなくていい」という意味ではありません。痛みが強い・長引く・出血を伴う・どんどん悪化するといったときは、生理的なものと自己判断せず、受診して状態を確認してもらうことが大切です。次の章からは、痛みの「質」や「部位」ごとの見方を整理していきますね。
痛みの「質」で見る妊娠初期の腹痛
「チクチクする」「鈍く重い」「ズキズキする」――痛みの感じ方によって、不安の度合いも変わりますよね。ここでは痛みの質ごとの一般的な傾向を整理しますが、あくまで目安であって、痛みの質だけで原因を特定したり安心・危険を決めたりはできないことを大前提にお読みくださいね。
チクチクする痛み
「妊娠初期 チクチク」と検索される方はとても多いです。下腹部のチクチクした痛みは、子宮が大きくなる過程や、子宮を支える靭帯が引っぱられることに伴って感じることが多いとされています。短時間でおさまる、姿勢を変えると楽になる、といった軽いチクチク感は、落ち着いてみられることが多いと言われています。
とはいえ、チクチクした痛みがずっと続く・だんだん強くなる・出血を伴うといったときは、念のため相談してください。「チクチク=着床や子宮の変化だから大丈夫」と決めつけず、気になる変化があれば受診する、という考え方が安心につながります。
鈍い痛み・重い痛み
生理痛に似た、下腹部全体の鈍い痛みや重だるさも、妊娠初期によく感じられるものです。これも子宮が大きくなる過程やホルモンの変化に伴うことが多いとされています。一日のうちで波がある、横になって休むと和らぐ、といった軽い鈍痛は、様子をみられることが多いと言われています。
一方で、鈍い痛みでも、横になっても和らがない・どんどん強くなる・出血を伴うといったときは、受診を考えてください。痛みの強さは人によって感じ方が違うので、「これくらいで受診していいのかな」と迷ったら、電話で相談してみるのがおすすめです。
ズキズキ・引っぱられるような痛み
立ち上がったとき・寝返りをうったとき・体をひねったときに、下腹部の片側や足の付け根あたりにズキッと引っぱられるような痛みを感じることがあります。これは円靭帯痛(えんじんたいつう)といって、子宮を支える靭帯が伸びることで起こる痛みとして知られています。姿勢を変えた瞬間に起こりやすく、短時間でおさまることが多いとされています。
急にズキッとくると驚きますが、動作に伴って一瞬走るような痛みは、靭帯の伸びによるものとして説明されることが多いです。ただし、ズキズキした痛みが持続する・安静にしても続く・出血を伴うときは受診を考えてください。
痛みの質だけで異常は判断できない
ここまで痛みの質ごとの傾向をお伝えしましたが、もう一度大前提に立ち返りますね。チクチク・鈍痛・ズキズキといった痛みの質「だけ」で、流産や異常かどうかを判断することはできません。同じ「チクチク」でも背景はさまざまですし、痛みの感じ方には大きな個人差があります。痛みの質を医師に伝えることは大切ですが、自己判断の材料にはせず、気になるときは確認してもらいましょう。
痛みの「部位」で見る妊娠初期の腹痛
「下腹部全体が痛い」「右下だけ痛む」「左下が気になる」――痛む場所によっても不安の種類が変わりますよね。部位ごとの一般的な見方を整理しますが、こちらも部位だけで原因を断定することはできないことを前提にお読みくださいね。
下腹部全体の痛み
「妊娠初期 下腹部痛」と検索される方はとても多く、これは妊娠初期の腹痛の中でも代表的なものです。下腹部全体に感じる鈍い痛みや張りは、子宮がちょうど下腹部のあたりにあり、その子宮が大きくなる過程で感じやすいものとされています。生理痛のような感覚に近いことも多いです。
下腹部全体の軽い痛みや張りは、落ち着いてみられることが多いとされますが、痛みが強い・続く・出血を伴うときは受診を考えてください。下腹部の感覚は、便秘やガスとも重なって何が原因か分かりにくいことも多いので、「妊娠のせい?別の不調?」と無理に切り分けず、気になる症状としてまとめて医師に伝えれば大丈夫です。
右下・左下など片側の痛み
「妊娠初期 右下腹部痛」「妊娠初期 左下腹部痛」と、片側の痛みを心配される方も多くいらっしゃいます。片側の下腹部の痛みは、子宮を支える靭帯の伸びや、腸の動き(便秘・ガス)に伴って感じることもあるとされています。軽い痛みで、姿勢を変えると和らぐ・短時間でおさまるといった場合は、様子をみられることが多いと言われています。
ただし、片側の痛みについては一点だけ知っておいてほしいことがあります。片側の強い痛みがどんどん強くなる・続く、出血を伴う、めまいやふらつきを伴うといったときは、子宮外妊娠(後の章で解説します)の可能性も含めて、早めの受診が必要なサインとされています。これについては、後ほど「すぐ受診したい腹痛」の章で詳しくお話ししますね。怖がらせたいのではなく、「このサインのときは早めに頼っていい」という目安として知っておいてください。
また、「どこが痛いのかはっきりしない」「痛む場所が移動する」という方もいます。妊娠初期は、子宮・靭帯・腸など、いろいろな部分の変化が重なるため、痛む場所が一定しないこともあります。場所がはっきりしないこと自体に過剰に不安になる必要はありませんが、痛みが強い・続く・出血を伴うときは、場所がはっきりしなくても受診を考えてくださいね。
原因別に多い妊娠初期の腹痛|便秘・ガス・靭帯の伸び
妊娠初期の腹痛には、子宮の変化以外にも、便秘やガス、靭帯の伸びといった身近な原因が関わっていることがあります。代表的なものを整理しておきますね。
便秘・ガスによる腹痛
「妊娠初期 便秘 腹痛」と検索される方も多いように、妊娠初期は便秘やガスによる下腹部の痛み・張りが起こりやすい時期です。妊娠を維持するホルモンの働きで腸の動きがゆるやかになり、つわりで食事や水分のとり方が変わることも重なって、便秘になりやすいとされています。
便秘やガスによる痛みは、お通じやおならが出ると和らぐことが多いのが特徴です。水分をこまめにとる・無理のない範囲で体を動かす・食物繊維を意識するなど、できる範囲のセルフケアで和らぐこともあります。ただし、つらい便秘が続くときは、自己判断で市販の便秘薬を使わず、かかりつけの産婦人科に相談してください。妊娠中に使える薬を相談のうえで処方してもらえます。
円靭帯痛(靭帯が伸びる痛み)
先ほども少し触れましたが、円靭帯痛は子宮を支える靭帯が、子宮の成長に伴って伸びることで起こる痛みとして知られています。立ち上がる・寝返りをうつ・くしゃみをするなど、急な動作のときに下腹部の片側や足の付け根にズキッと走ることが多く、短時間でおさまるのが一般的とされています。
急に動かず、ゆっくり姿勢を変える、痛む側を軽く曲げて休むといった工夫で和らぐことがあります。動作に伴う一瞬の痛みであれば、過度に心配しなくてよいことが多いとされますが、持続する・安静にしても続く・出血を伴うときは受診を考えてくださいね。
自己判断で市販の便秘薬・鎮痛薬を使わない
痛みやつらい便秘があると、「市販の薬で何とかしたい」と思うこともありますよね。でも、妊娠中は使える薬・避けたほうがよい薬があり、自己判断で市販の便秘薬や鎮痛薬を使うことは避けてください。「とりあえず薬で抑えよう」ではなく、「医師や薬剤師に相談して、妊娠中に使えるものを確認しよう」と考えるのが安全です。市販薬を飲んでよいか迷ったときは、薬の名前を控えて産婦人科や薬剤師に確認すると安心です。
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お腹の張り・腰痛との関係
妊娠初期の腹痛は、「お腹の張り」や「腰痛」と一緒に語られることが多いものです。どちらも妊娠初期によく感じられる症状なので、ここで整理しておきますね。
お腹の張りとは
「妊娠初期 お腹の張り」と検索される方はとても多く、これは腹痛と並んで気になる症状です。お腹の張りとは、下腹部がぐっと硬くなったり、パンパンに張ったように感じたりする状態のことです。妊娠初期の張りは、子宮が大きくなる過程や、便秘・ガス、疲れ・冷えなどに伴って感じることが多いとされています。
軽い張りで、横になって休むと和らぐ、頻繁ではないといった場合は、落ち着いてみられることが多いと言われています。一日に何度か軽く張る程度であれば、過度に心配しなくてよいことが多いとされていますが、無理をせず体を休めてあげてくださいね。
心配しすぎなくてよい張りと、受診を考えたい張り
お腹の張りも、痛みと同じく「張りの有無や回数だけで異常を判断することはできない」のが大前提です。そのうえで、心配しすぎなくてよいことが多い張りと、受診を考えたい張りの目安を整理しておきますね。
・規則的に何度もくり返す強い張り
・どんどん強くなる、または長く続く張り・痛み
・出血を伴う張り・痛み
・強い下腹部痛にめまい・ふらつきを伴う
逆に、横になって休むと和らぐ軽い張り・短時間でおさまるチクチクした痛みは、落ち着いてみられることが多いとされています。「これくらいで連絡していいのかな」と遠慮しなくて大丈夫。電話で状況を伝えれば、受診のタイミングを判断してもらえます。
妊娠初期の腰痛
「妊娠初期 腰痛」も多く検索される症状で、腹痛と併発することがあります。妊娠初期の腰痛は、妊娠に伴うホルモンの影響で関節や靭帯がゆるみやすくなることや、姿勢の変化、骨盤まわりの負担などに伴って起こることが多いとされています。
軽い腰の重だるさは、体を冷やさない・無理な姿勢を避ける・休息をとるといったケアで和らぐことがあります。ただし、強い腰痛に下腹部痛や出血を伴うとき、痛みがどんどん強くなるときは、腹痛と同じように受診を考えてください。腰痛だけにとらわれず、お腹の痛みや出血など、ほかの症状とあわせて様子をみることが大切です。
出血を伴わない腹痛は大丈夫?
「お腹は痛いけれど出血はない。これって大丈夫?」――「妊娠初期 腹痛 出血なし」と検索される方は本当に多くいらっしゃいます。ここでは、その不安にしっかり向き合っていきますね。
出血のない腹痛の多くは生理的なものとされる
結論からお伝えすると、出血を伴わない軽い下腹部の違和感やチクチクした痛みは、妊娠初期によく見られるもので、子宮が大きくなる過程や、子宮を支える靭帯が引っぱられる過程で感じることが多いとされています。出血がなく、痛みが軽くて短時間でおさまる、姿勢を変えると楽になるといった場合は、落ち着いてみられることが多いと言われています。
「出血がない=重い病気のサインではないことが多い」という意味では、少し安心材料になります。ですが、ここで慢心しないでいただきたいことがあります。
出血がなくても受診を考えたいとき
出血がなくても、痛みが強い・どんどん強くなる・長く続く・発熱を伴う・片側の激しい痛みがあるといったときは、受診を考えてください。「出血がないから大丈夫」と我慢しすぎず、つらいときや不安なときは遠慮なく相談していいんですよ。とくに、片側の強い痛みが続くときは、出血がなくても早めに相談したいサインとされています。
逆に、お腹の痛みに加えて出血もあるという方は、出血の色や量の見方とあわせて確認しておくと安心です。出血を伴う腹痛については、妊娠初期の出血を詳しくまとめた記事で整理していますので、そちらもあわせてご覧くださいね。
妊娠初期の出血は流産のサイン?色・量・生理のような出血の見分け方を元看護師ちなみが解説
痛みの有無・強弱だけで判断しない
ここでも大前提に立ち返ります。出血があるかないか、痛みが強いか弱いか――それだけで流産や赤ちゃんの状態を自分で判断することはできません。出血がなくても元気に経過する方がほとんどですし、痛みがあっても無事に経過する方もたくさんいます。つまり「出血がない=絶対安心」でも「痛い=危険」でもありません。気になる症状があるときは、自己判断で結論を出さず、医師に確かめてもらうのがいちばん確かな安心につながります。
妊娠初期の腹痛はいつまで続く?
「妊娠初期 腹痛 いつまで」と検索される方も多く、終わりが見えない痛みに不安になりますよね。ここでは時系列の目安をお伝えしますが、個人差が極めて大きく、一律の答えはないことを前提にお読みくださいね。
時期の目安と個人差
子宮が大きくなる過程や靭帯の伸びに伴う痛みは、妊娠初期から中期にかけて感じられることがありますが、感じ方や続く期間には非常に大きな個人差があります。ほとんど気にならないまま過ぎる方もいれば、ときどき気になる痛みが続く方もいて、「これが普通」という一律の目安を出すことはできません。
痛みの感じ方は日によっても変わります。「昨日より痛い気がする」と不安になることもあると思いますが、軽い痛みの波であれば、過度に心配しなくてよいことが多いとされています。記録をつけておくと、自分の痛みの傾向が分かって落ち着きやすくなりますよ。
痛みが強まる・長引くときの受診目安
大切なのは「何週まで続いたら危険」という線引きで自己判断することではなく、痛みがどんどん強くなる・長く続く・頻度が増す・出血や発熱を伴うといった変化があるときは、途中でも受診することです。「先日相談したばかりだから」と遠慮する必要はありません。痛みの変化は、受診すべきかどうかの大切なサインになります。気になる変化があれば、次の健診を待たずに連絡してくださいね。
すぐ受診したい腹痛|流産・子宮外妊娠のサイン
ここからは、できるだけ早めの受診を考えたい腹痛について整理します。こわがらせるためではなく、「こういうサインのときは早めに頼っていいんだ」という目安を知っておいていただくためです。あてはまるものがあっても、それがそのまま悪い結果を意味するわけではありませんから、落ち着いて読んでくださいね。
すぐ受診を考えたい腹痛の目安
一般的に、次のような腹痛は早めの受診がすすめられています。出血を伴う腹痛は、出血の見方とあわせて確認できるよう、妊娠初期の出血の記事もあわせてご覧くださいね。
・我慢できないほど強い下腹部痛、または痛みがどんどん強くなる
・出血を伴う腹痛(とくに量が多い・止まらない出血)
・片側に偏った激しい痛みが続く
・肩の痛み、めまい・ふらつき・気が遠くなる感じを伴う
・規則的にくり返す強い張りを伴う
「これくらいで連絡していいのかな」と遠慮しなくて大丈夫です。電話で状況を伝えれば、受診のタイミングを判断してもらえます。
妊娠初期の出血は流産のサイン?色・量・生理のような出血の見分け方を元看護師ちなみが解説
流産のサインと「痛みだけでは判断できない」大前提
「妊娠初期 腹痛 流産」と検索したあなたは、いちばんこわい可能性を覚悟しながら、それでも確かめずにいられなかったのだと思います。その気持ち、痛いほど分かります。正直にお伝えすると、強い下腹部痛や出血を伴う痛みが流産に関わるサインであることもあります。けれど、同じような痛みがあっても無事に経過する方も同じくらいいらっしゃるのも事実です。
くり返しになりますが、痛みの有無・強弱・種類だけで流産かどうかを判断することはできず、確定できるのは超音波検査と医師の診察だけです。そして、もし残念な結果であったとしても、初期の流産の多くは赤ちゃん側の偶然の染色体の問題によるもので、お母さんの行動や努力不足が原因ではないと考えられています。お腹が痛かったことや、何かをしたことのせいではありません。どうか自分を責めないでくださいね。今できることは、ひとりで抱え込まず、医師に確認してもらうことだけです。
子宮外妊娠(異所性妊娠)の痛み
「妊娠初期 子宮外妊娠 痛み」と心配される方もいらっしゃいます。子宮外妊娠(異所性妊娠)は、受精卵が子宮の内側以外(多くは卵管)に着床してしまう状態です。頻度としては多くはありませんが、進行すると母体に危険が及ぶことがあるため、早期の発見と対応が大切とされています。
サインとして言われるのは、片側に偏った強い下腹部痛、だんだん強くなるお腹の痛み、出血を伴う痛み、肩の痛み、めまいやふらつき・気が遠くなる感じなどです。こうした症状があるときは、ためらわず、夜間・休日であっても早めに受診・連絡してください。早く気づいて対応できれば、その分、体への負担も抑えられます。
とはいえ、子宮外妊娠は頻度として多いものではありません。多くの妊娠は子宮の中で順調に育っていきますから、片側が少し痛むだけで過度に心配する必要はありません。妊娠の早い時期に超音波で赤ちゃんの袋の位置を確認することが、早期の発見にもつながります。「強い痛みが続くときは早めに相談する」という目安だけ、頭の片すみに置いておいてくださいね。多くの方は無事に経過していきますから、まずは落ち着いて受診を選んでいただけたらと思います。
妊娠初期に腹痛があるときの過ごし方・セルフケア
実際にお腹が痛いとき、何をすればいいのか――落ち着いて動けるように、具体的な過ごし方を整理しておきますね。
安静にする・体を冷やさない・無理をしない
お腹の痛みを感じたら、まずは激しい運動や重い物を持つことを控え、できるだけ体を休めてください。立ち仕事や長時間の外出も、可能なら一度切り上げて、横になれるなら横になりましょう。体を冷やさないように、お腹や腰をあたためるのもおすすめです。靭帯の伸びや軽い張りによる痛みは、休むと和らぐことが多いとされています。
上のお子さんがいる方は「安静にしたくても動かないわけにいかない」と悩まれることもありますよね。そんなときは、家族やパートナーに今の状況を正直に伝えて、家事や上の子のお世話を少し頼ってみてください。無理を重ねないことも、立派な対処のひとつです。お仕事をしている方は、つらいときは母性健康管理の制度などを使って勤務を調整できる場合もありますので、ひとりで抱え込まず周囲に相談してくださいね。
自己判断で市販薬・民間療法を使わない
大切な注意点として、痛みを抑えようと市販の鎮痛薬を自己判断で飲んだり、便秘薬を使ったり、民間療法を試したりすることは避けてください。妊娠中に使える薬・避けたほうがよい薬がありますし、痛みの原因によって対応も変わります。「とりあえず薬で抑えよう」ではなく、「状態を確認してもらおう」と考えるのが安全です。痛みがつらいときや薬を使いたいときは、必ず医師・薬剤師に相談しましょう。
痛みの記録が受診時に役立つ
受診のときに役立つのが、痛みの「いつ・どこが・どんな痛み・どのくらい続いたか」、そして出血や発熱などほかの症状の有無の記録です。スマホのメモや手帳に「○時ごろ、下腹部の右側がチクチク、数分でおさまった」「○時、生理痛くらいの鈍い痛みが続く、出血なし」のように書いておくだけで十分です。
受診したときに医師へ伝えたいのは、次のような点です。落ち着いて伝えられるよう、待っている間にメモにまとめておくと、診察がスムーズになりますよ。
- いつから痛みが始まったか(日時)、どのくらい続いているか
- どこが痛むか(下腹部全体/右下/左下など)
- どんな痛みか(チクチク/鈍い/ズキズキ/生理痛のような)、強さ
- 出血・お腹の張り・腰痛・発熱などほかの症状があるか
- これまでの妊娠経過や、気になっていること
食べづわりで空腹がつらいときや、つい食べ過ぎてしまうときは、お腹の不快感や張りが気になることもあります。つわり中に食べやすいもの・食べられないときの乗り切り方は、別の記事で元看護師ちなみが中立にまとめていますので、あわせてご覧ください。
つわり中の食べ物は何がいい?食べやすいもの・先輩ママが食べれたものを元看護師ちなみが解説
妊娠初期はお腹の痛みと同時に腰痛が現れることもあります。子宮が成長することで骨盤まわりに負荷がかかるため、腰痛の原因や対処法を詳しくまとめた記事もあわせてご覧ください。
妊娠中の腰痛はなぜ起きる?時期別の特徴・セルフケア・受診目安を元看護師が解説
妊娠中はくしゃみのたびに下腹部や鼠径部に鋭い痛みが走ることがあります(円靭帯の牽引痛)。くしゃみでお腹が痛い原因・受診の目安・尿漏れ対策まで、妊娠中のくしゃみについて元看護師ちなみがまとめた記事もあわせて参考にしてください。
妊娠中(妊婦)のくしゃみ、お腹や赤ちゃんへの影響は?尿漏れ・腹痛の原因と対策を元看護師が解説
「お腹の張り」だけにしぼって、原因・時期別の特徴・危険なサインの見分け方をさらに詳しくまとめた記事もあわせてご覧ください。
妊娠中のお腹の張りはなぜ起こる?時期別の原因と対処法、危険なサインの見分け方を元看護師が解説
妊娠初期の下腹部痛が続く場合、「切迫流産」のサインである可能性も指摘されています。切迫流産の症状・原因・安静についての考え方をまとめた記事もあわせてご覧ください。
切迫流産とは?症状・原因・稽留流産との違いから安静の過ごし方まで元看護師が解説

ちなみから|不安なときこそ、ひとりで抱えこまないで
最後に、私自身の経験と、看護師時代に感じてきたことを少しだけお話しさせてください。
私は2人の子どもを妊娠・出産した一人として、妊娠初期に下腹部のチクチクした痛みやお腹の張りを感じて、「これって大丈夫なのかな」とドキドキした時期がありました。少しのことで不安になって、夜中にスマホで検索しては余計に眠れなくなる――そんな気持ち、本当によく分かります。ただ、妊娠初期の腹痛は個人差が極めて大きく、私の経験がそのままあなたに当てはまるわけではありません。だから「私はこうだったから大丈夫」とは言いません。あなたの体のことは、あなたを診てくれる医師にしか分からないからです。
そして看護師時代、私は「お腹が痛いけど大丈夫ですか」「出血はないのに痛むんです」と不安そうに相談される妊婦さんに、本当にたくさん接してきました。みなさん一様に心配そうな表情で来られて、そしてその多くの方が、その後を無事に経過されていきました。もちろん、つらい結果になった方もいて、その悲しみに寄り添うこともありました。だからこそ言えるのは、「痛い=終わり」では決してない、ということ。そして、つらい結果だったとしても、それはあなたのせいではないということです。
ちなみ(元看護師)
妊娠初期は、腹痛だけでなく、出血やつわりなどの体調の変化も重なって、心も体も揺れやすい時期です。症状ごとに「これって大丈夫?」と気になったときは、妊娠初期症状をまとめた記事から、それぞれのテーマを確かめてみてくださいね。あなたの妊娠初期が、少しでも穏やかなものになりますように。
まとめ|妊娠初期の腹痛は、痛みだけで判断せず医師に確認を
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。最後に、大切なポイントをまとめます。
- 妊娠初期の腹痛の多くは、子宮が大きくなる過程や靭帯の伸びなど生理的なものとされる。
- 痛みの有無・強弱・種類だけで、流産や異常かどうかを自分で判断することはできない。
- 確定できるのは超音波検査と医師の診察だけ。自己判断で結論を出さない。
- チクチク・鈍痛・ズキズキ・生理痛のような痛みは、いずれも質だけでは異常を判断できない。
- 下腹部全体・右下・左下など、部位だけでも原因は断定できない。
- 便秘・ガス・円靭帯痛が原因のこともある。市販薬は自己判断で使わず医師・薬剤師に相談を。
- お腹の張り・腰痛も併発しやすい。規則的な強い張りや出血を伴うときは受診を。
- 出血がない腹痛も多くは生理的とされるが、強い・続く・片側の激痛は受診を。
- 強い持続痛・出血を伴う痛み・片側の激痛・肩の痛み・めまいは、夜間休日でも早めに連絡。
- もし流産であっても、初期流産の多くは防げない偶然で、あなたのせいではない。
妊娠初期の腹痛は、本当に心細いものです。でも、あなたは今こうして調べて、正しく対応しようとしています。それだけで十分にがんばっています。痛みの感じ方だけで一喜一憂しすぎず、不安なときは遠慮なく産婦人科を頼ってください。それが、あなたと赤ちゃんを守るいちばん確かな方法です。どうか、ひとりで抱え込まないでくださいね。
よくある質問(妊娠初期の腹痛|FAQ)
Q妊娠初期の腹痛はいつまで続きますか?
A.子宮が大きくなる過程や靭帯の伸びに伴う痛みは、妊娠初期から中期にかけて感じられることがありますが、感じ方や続く期間には非常に大きな個人差があり、一律の目安はありません。軽い痛みの波であれば落ち着いてみられることが多いとされますが、どんどん強くなる・長く続く・出血や発熱を伴うときは、途中でも受診して確認してもらいましょう。
Q出血がない腹痛なら心配いりませんか?
A.出血を伴わない軽い下腹部のチクチクや鈍痛は、子宮が大きくなる過程や靭帯の伸びによる生理的なものとされることが多いです。ただし「出血がない=絶対に安心」ではありません。痛みが強い・どんどん強くなる・長く続く・片側の激しい痛み・発熱を伴うときは、出血がなくても受診を考えてください。
Q生理痛のような痛みがありますが大丈夫ですか?
A.生理痛に似た鈍い下腹部の痛みは、子宮が大きくなる過程やホルモンの変化に伴って起こることが多いとされています。生理痛のような痛み=流産のサインと単純に決めつけることはできません。ただし、痛みがどんどん強くなる・出血を伴う・続くときは受診を考えてください。痛みだけで判断せず、気になるときは確認してもらうのが安心です。
Q片側だけが痛むのですが、子宮外妊娠でしょうか?
A.片側の軽い痛みは、靭帯の伸びや腸の動き(便秘・ガス)に伴うこともあり、片側が痛む=子宮外妊娠とは限りません。ただし、片側に偏った強い痛みが続く・どんどん強くなる、出血や肩の痛み・めまいを伴うときは、子宮外妊娠の可能性も含めて早めの受診がすすめられています。痛みだけでは判断できないため、気になるときは受診して超音波で確認してもらいましょう。
Q妊娠初期の腹痛で受診すべきサインは何ですか?
A.我慢できないほど強い下腹部痛・どんどん強くなる痛み・出血を伴う痛み・片側の激しい痛みが続く・肩の痛みやめまい/ふらつきを伴う・規則的にくり返す強い張りを伴う、といったときは、時間帯にかかわらず早めにかかりつけの産婦人科に連絡してください。「これくらいで」と遠慮せず、電話で状況を伝えれば受診の目安を教えてもらえます。
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