妊娠中の恥骨痛——原因・いつから始まる?和らげる方法を元看護師が解説

妊娠後期の女性が恥骨あたりを手で押さえているシーン

「妊娠後期から歩くたびに恥骨がズキズキする」「寝返りのたびに目が覚めてしまう」——そんな悩みを抱えていませんか?

妊娠中の恥骨痛は、妊婦さんの多くが経験するマイナートラブルのひとつです。でも初めて経験すると「こんなに痛くて大丈夫なの?」と心配になりますよね。その気持ち、よくわかります。

私自身、2人の妊娠でどちらも妊娠後期から恥骨の痛みを経験しました。特に第二子のとき(女の子を授かったときです)は、妊娠9か月ごろから寝返りのたびにビクッと目が覚めるほど痛くなって、「これって普通なの?」と産院に電話したこともあります。2人とも無事に出産できましたし、産後は自然に落ち着きました——今となっては懐かしい思い出です。

元看護師でもある私が、病院勤務時代に「恥骨が痛くて夜も眠れない」と訴える妊婦さんに何度も接してきた経験から、恥骨痛の原因・時期別の特徴・日常でできる対処法・受診サインまで、できるだけわかりやすくまとめました。

ちなみ(元看護師)

この記事を読めば、「なぜ痛いのか」「いつまで続くのか」「どうすれば少し楽になるのか」がわかります。ひとつひとつ不安を解消していきましょう。

妊娠中の恥骨痛(恥骨結合痛)とはどんな症状?

恥骨・恥骨結合の場所と役割

恥骨(ちこつ)とは、骨盤の前下部にある骨のことです。ちょうど股の付け根・下腹部の中央あたりに位置しており、手で触れるとわずかに硬い骨を感じられます。

左右の恥骨は「恥骨結合(ちこつけつごう)」と呼ばれる軟骨でつながっています。通常は非常に安定した固い関節ですが、妊娠中はホルモンの影響でこの部分が意図的に緩められます。これは赤ちゃんが産道を通れるように骨盤を広げるための、体の巧みな準備なのです。

恥骨結合のすぐ後ろには膀胱があり、下には骨盤底筋群が広がっています。妊娠によって骨盤全体の構造が変化すると、この周辺に圧迫・炎症が生じ、「恥骨痛(恥骨結合痛)」として現れます。医学的には「骨盤帯痛(PGP: Pelvic Girdle Pain)」の一種とも呼ばれます。

こんな症状があれば恥骨痛かも——腰痛との違い

妊娠中に「腰が痛い」と感じる方は多いですが、恥骨痛は腰痛と痛みの場所・性質が異なります。以下の症状に心当たりがあれば、恥骨痛の可能性があります。

  • 痛みの場所:下腹部の真ん中(恥骨のあたり)・股の付け根・内太ももの上部
  • 特定の動作で悪化:歩くとき・階段の上り下り・足を開く動作・寝返りを打つとき
  • 夜間の痛み:横向きで寝ているときに深夜突然ズキッとする
  • 片足立ちで激痛:靴下をはくとき・浴槽をまたぐときに強い痛みが走る
  • 朝の立ち上がりがつらい:寝ている状態から起き上がる瞬間に痛む

腰痛(腰椎・仙腸関節の痛み)は背中側・腰の真ん中〜お尻にかけて痛むことが多く、恥骨痛(下腹部・股の前側)とは場所が異なります。ただし、妊娠後期は恥骨痛と腰痛が同時に起こることも珍しくありません。腰痛についてはこちらの記事でくわしく解説しています。

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妊娠中に恥骨が痛くなる主な原因

リラキシンによる靭帯の弛緩——出産準備のホルモン

妊娠中の恥骨痛の最大の原因は、「リラキシン」というホルモンです。リラキシンは妊娠初期から分泌が始まり、出産に向けて骨盤周辺の靭帯・関節を意図的に緩める働きをします。

この働きは赤ちゃんが産道を通るために必要なプロセスです。赤ちゃんが出てくるときに骨盤が広がれるよう、恥骨結合も含めた骨盤全体があらかじめ柔軟になるよう設計されているのです。

つまり恥骨痛は「体が出産に向けて正しく準備しているサイン」でもあります。ただし、靭帯が緩みすぎることで関節の安定性が下がり、日常動作のたびに恥骨結合に過剰な負荷がかかって痛みが生じます。リラキシンへの感受性には個人差が大きく、ほとんど気にならない方もいれば、日常生活に支障が出るほど痛む方もいます。

また、リラキシンは骨盤の靭帯だけでなく、全身の靭帯を緩める作用があります。そのため足首・膝・手首なども緩くなり、妊娠中に捻挫しやすくなる一因にもなっています。

赤ちゃんの体重増加と骨盤への物理的負荷

妊娠が進むにつれて子宮は大きくなり、妊娠後期(28週以降)には赤ちゃんと胎盤・羊水を合わせた重量が4〜5kg以上にもなります。この重量が骨盤全体に集中し、特に前方にある恥骨結合に持続的な負荷をかけます。

また、妊娠後期に胎児の頭が骨盤内に降りてくると(「入胎(にゅうたい)」と呼びます)、恥骨の真後ろに赤ちゃんの頭が位置することになります。これにより恥骨結合への圧迫がさらに強まり、「急に痛みが増した」と感じる方が多くいます。特に臨月(36週〜)は頭の下降が進むため、恥骨への圧力が最大になりやすい時期です。

骨盤底筋への圧迫と筋力低下

骨盤底筋(こつばんていきん)は、骨盤の底を支えるハンモック状の筋肉群です。膀胱・子宮・直腸を下から支え、排尿・排便のコントロールにも関わっています。

妊娠中は子宮の重さで骨盤底筋が常に引き伸ばされ続けるため、筋力が低下しやすくなります。骨盤底筋は本来、恥骨周辺の関節を下から安定させる役割も担っているため、筋力の低下が恥骨結合の不安定さを招き、痛みを増幅させる一因になります。

そのため、妊娠中から骨盤底筋体操(ケーゲル体操)を習慣にしておくことが、恥骨痛の予防・軽減だけでなく、産後の尿漏れ予防にもつながると言われています。

姿勢の変化と重心移動

お腹が大きくなるにつれて、重心は自然と前方に移動します。これを補うために骨盤が前傾し(腰が前に反る姿勢)、腰・骨盤への負荷のかかり方が変わります。

特に立った状態での重心の偏りは、恥骨結合の左右どちらかに不均等な力をかけることがあります。無意識のうちに片足に体重をかける癖がある方(足を組む・壁に寄りかかる・片側の腰を張り出す)は、恥骨痛が出やすい傾向があります。日常的に「両足均等に立つ」意識を持つだけでも、症状の悪化を防ぎやすくなります。

いつから始まる?妊娠時期別の特徴

妊娠初期(〜15週)はまれ

妊娠初期からリラキシンの分泌は始まりますが、まだお腹もほとんど目立たず、胎児の重量も少ないため、恥骨痛として自覚する方は少ないです。初期に感じる下腹部の違和感は、多くの場合は着床痛・子宮の収縮感・消化器系の不調であることが多いです。

ただし、もともと骨盤周辺の関節が緩みやすい体質の方や、以前に骨盤帯の痛みを経験したことがある方は、初期から股関節・恥骨周辺の違和感を感じることもあります。初期から症状がある場合は産婦人科に相談しておくと安心です。

妊娠中期(16〜27週)から感じる人が増える

妊娠中期に入ると、お腹が目に見えて大きくなり、重心の変化が顕著になってきます。「歩くときに股の付け根がズキズキする」「長時間歩いたあとに下腹部が重だるい」といった訴えが増えるのがこの時期です。

中期の恥骨痛は、動作の工夫(歩幅を小さくする・こまめに休む)と骨盤ベルトの使用開始で対応できる程度の方が多く、日常生活にそれほど支障が出ないケースがほとんどです。この時期から骨盤ベルトや姿勢の工夫を取り入れておくことで、後期の痛みを抑えやすくなります。

妊娠後期(28週〜)が最も多く・最もつらい

恥骨痛が最も多く・最も強くなるのが妊娠後期です。胎児の体重増加が著しく、骨盤内への入胎が始まる時期であることから、恥骨結合への負荷が最大になります。

「夜中に寝返りを打つたびに目が覚める」「朝ベッドから起き上がるのが一番つらい」「スーパーで少し歩いただけで痛みが出てその場で立ち止まってしまう」——後期の恥骨痛はこうした具体的な日常の不便として現れます。この時期から骨盤ベルトの使用を始める方が多くなります。

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後期は恥骨痛だけでなく、足がつる(こむら返り)・むくみなどの症状も重なりやすい時期です。特に夜中に足がつって目が覚め、さらに恥骨痛で寝返りもつらい——という状況になる方も少なくありません。

妊娠中に足がつって痛みを感じている妊婦 妊婦が足がつる(こむら返り)の原因と対処法——時期別・予防法まで徹底解説

臨月(36週〜)に歩けないほど痛くなることも

出産が近づく臨月になると、リラキシンの分泌がさらに増加し、骨盤はより大きく開く準備を進めます。この時期に「少し歩くだけで激痛が走る」「足を踏み出すのが怖い」というほどの痛みになる方もいます。

ただし、これも個人差が非常に大きく、臨月まで比較的楽に過ごせる方もいます。「なぜ自分だけこんなに痛いの?」と落ち込まないでください。痛みの感じ方は骨盤の形状や靭帯の柔軟性など体質的な要因が大きく、あなたの努力不足ではありません。痛みが強い場合は遠慮なく産婦人科に相談しましょう。

日常でできる対処法・和らげる方法

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骨盤ベルト・マタニティガードルの選び方と付け方

恥骨痛のセルフケアで最も効果を感じやすいのが、骨盤ベルトの使用です。骨盤ベルトは、緩んだ恥骨結合と仙腸関節(骨盤の後ろ側の関節)を外から固定し、歩行や立ち上がりの際の不安定感・痛みを軽減します。

骨盤ベルトを選ぶポイントは「恥骨の上をしっかり固定できるタイプ」を選ぶことです。お腹を締めつけないよう、恥骨から腸骨(腰の骨)にかけての骨盤周囲を支えるものを選んでください。マタニティガードル一体型のタイプはお腹の重さも同時にサポートしてくれるため、後期に人気があります。一方、ベルト単体タイプはサイズ調整がしやすく、産後も使えるメリットがあります。

付け方のポイント:仰向けに寝た状態で骨盤を整えてから装着すると、正しい位置に固定しやすくなります。立ったまま締めると骨盤が前傾したまま固定されてしまうため逆効果になる場合があります。装着の強さは「支えられている感があるが苦しくない」程度を目安にしてください。

骨盤ベルトの使い始め時期の目安
妊娠中期(16週ごろ〜)から、恥骨や股関節に違和感を感じたときに使い始めるのが一般的です。使い始める前に産婦人科や助産師に相談して、正しい装着位置を確認しておくと安心です。一般的には恥骨の上・大転子(足の付け根の外側の出っ張り)の高さに合わせて巻きます。

立つ・座る・歩くときの姿勢コツ

妊娠中の恥骨痛は、日常の小さな動作の工夫で大きく変わることがあります。以下を意識してみてください。

  • 立ち上がるとき:両足を揃えてからゆっくり立つ。片足に体重をかけながら立ち上がると恥骨結合に片側だけ負荷がかかりやすい
  • 座るとき:椅子に深く座り、骨盤を立てる(骨盤を後ろに倒した「ぺたんこ座り」はNG)。クッションを使って高さを調整するのも効果的
  • 歩くとき:歩幅を小さめにして、ゆっくり歩く。大股歩きは恥骨結合に左右への引っ張り力がかかるため痛みが増しやすい
  • 階段:一段ずつ、できれば両足を揃えながら昇降する。手すりを使って体重を分散させる
  • 片足立ちを避ける:靴下や靴をはくときは、座った状態で行う。立ったまま片足を上げる動作は恥骨への負担が大きい
  • 車の乗り降り:シートに腰を下ろしてから両足を揃えて回転して乗降する「サイドシーティング」がおすすめ

寝るときのポジショニング(横向き・膝の間クッション)

寝るときの姿勢も恥骨痛に大きく影響します。仰向けでは子宮の重みが下大静脈(下半身から心臓に戻る大きな静脈)を圧迫するため、妊娠後期は基本的に横向き寝が推奨されます。

恥骨痛がある場合は、横向きに寝た状態で膝の間にクッションや抱き枕を挟むことをおすすめします。膝の間にクッションを入れることで骨盤の左右のバランスが保たれ、恥骨結合への片側への引っ張りが軽減されます。抱き枕を使う場合はお腹も支えられるため、より楽に感じる方が多いです。

ちなみ(元看護師)

私が妊娠後期に本当に助かったのが、膝の間に挟む抱き枕でした。それまで寝返りのたびにズキッとしていたのが、クッションを挟んでからかなり楽になったんです。高価なものでなく、普通のクッションで十分でしたよ。

また、寝返りを打つときは「膝を揃えたまま体全体を丸ごと転がすように動く」のがコツです。膝を広げたまま寝返ると、恥骨結合が引き裂かれるような力がかかって激しい痛みが出ます。寝返りの前に一度膝を揃えてから、上半身と下半身を同時に動かす意識を持ちましょう。

安全な骨盤底筋体操・ストレッチ

骨盤底筋を鍛えることは、恥骨結合の安定性を高めるのに役立つと言われています。妊娠中に安全に行えるのが「骨盤底筋体操(ケーゲル体操)」です。

ケーゲル体操の基本的なやり方

  • 仰向けに寝て(または椅子に座って)リラックスする
  • 尿を途中で止めるときに使う筋肉(骨盤底筋)をキュッと締める(お尻やお腹に力が入らないよう注意)
  • 5〜10秒キープして、ゆっくり力を抜く
  • これを5〜10回繰り返す
  • 1日2〜3セットを目安に、無理のない範囲で行う

また、股関節周りの柔軟性を保つために、仰向けで膝を立て左右にゆっくり倒すストレッチも負担が少なくておすすめです。ただし、痛みが出るほど無理に行わないこと、そして実施前に必ず主治医または助産師に確認してください。体調や妊娠週数によっては控えるよう指示される場合があります。

温める vs 冷やす——どちらが正解?

恥骨の痛みに対して「温める?冷やす?」と迷う方は多いです。基本的な考え方は次のとおりです。

温めるのが基本:慢性的な恥骨の鈍痛・だるさ・継続的な違和感には、温めることで血行を促進し周辺筋肉のこわばりをほぐすのが効果的です。ホットタオルや入浴(シャワーでも可)で骨盤周りを温めましょう。体全体を温めることで、骨盤底筋のリラックスにもつながります。

急性期は冷やす:転倒・急激な開脚動作のあとなど、ズキズキと熱感を伴う急性の痛みが出た直後は、15〜20分ほど冷やして炎症を鎮める方が良い場合があります。冷やす場合もお腹に直接当てることは避け、タオルに包んだ保冷剤を恥骨周辺に当ててください。判断に迷う場合は産婦人科に相談するのが安心です。

悪化させないために注意すること

やってはいけない動作・NG体勢

恥骨痛がある場合、次の動作・体勢は意識的に避けるようにしましょう。これらは恥骨結合に大きな引っ張り力や圧迫をかけ、痛みを増悪させる原因になります。

  • 足を大きく開く動作:床に座って足を広げる・開脚ストレッチなど。恥骨結合に強い引っ張り力がかかる
  • 和式トイレ・深いしゃがみ姿勢:恥骨結合と仙腸関節に過剰な負荷がかかる。洋式トイレや補高便座の活用を検討して
  • 重いものを持つ:重いものを抱えると骨盤底への圧力が増す。買い物はキャリーカートやリュックサックを活用して重量を分散させて
  • 長時間の立ちっぱなし・同じ姿勢の継続:血行が悪化し、骨盤周辺の筋肉が固まって痛みが増す。30分に一度は座るか体勢を変える
  • 片足に体重をかけた立ち方:腰に手を当てて片側に重心を乗せる立ち方は、恥骨結合の左右バランスを崩す。意識的に両足均等に
  • 浴槽への大股またぎ:入浴時に浴槽をまたぐ動作は片足立ちになり恥骨への負担が大きい。シャワーチェアの利用や手すりの活用を

「歩けないほど痛い」ときは無理しない

妊娠後期・臨月に「少し歩くだけで激痛が出る」状態になったとき、「みんなこんなものだろう」「妊婦だから仕方ない」と無理に歩き続けるのは禁物です。痛みを我慢して動き続けると、炎症が悪化して回復に時間がかかる場合があります。

痛みが強い場合は次のことを心がけてください。

  • こまめに腰かけて休憩する(10〜15分歩いたら一度座る)
  • 荷物を最小限に減らす。大きな買い物はオンラインや宅配を活用
  • 屋外の移動は車・タクシーを優先し、徒歩の距離を短くする
  • 家の中では、ゆっくり壁や家具に手をそえて移動する
  • 家事はできるものとできないものを分けて、無理のない範囲に絞る

「歩けないほど痛い」状態が続いたり、急に悪化した場合は受診サインの可能性があります。次のセクションで確認してください。

産婦人科・整骨院に相談すべき受診サイン

すぐに受診が必要な症状

恥骨痛は多くの場合は妊娠経過の中のマイナートラブルですが、まれに「恥骨結合離開(ちこつけつごうりかい)」という、より重症な状態に移行することがあります。恥骨結合離開は、左右の恥骨をつなぐ軟骨が通常以上に大きく離れてしまった状態で、歩行が困難になるほどの強い痛みが特徴です。

以下の症状があればすぐに産婦人科へ連絡を
  • 恥骨結合あたりで「ボキッ」「ブツッ」という感覚や音がした
  • 急に立てなくなった・歩けなくなった
  • 両足に力が入らない・しびれがある
  • 発熱を伴う強い痛みがある
  • 痛みが急激に悪化して安静にしても治まらない
  • 排尿・排便に支障が出た

これらは恥骨結合離開や他の問題の可能性があるサインです。恥骨結合離開は適切な安静・骨盤固定ベルトの使用などで、多くは産後に回復します。ただし自己判断せず、まず産婦人科・産院に連絡して指示を仰いでください。

次の健診で相談してよい症状

「緊急」ではないけれど「一度聞いてみたい」という症状は、次回の健診のときに相談する形でも大丈夫です。

  • 歩くと痛いが日常生活はギリギリ送れている
  • 骨盤ベルトをつけると少し楽になる
  • 座っているときは痛みがなく、横になると落ち着く
  • 整骨院・鍼灸院に行ってよいか迷っている
  • 市販の骨盤ベルトを使ってよいか確認したい

妊娠中は整骨院や鍼灸院での施術を受けられる場合がありますが、産婦人科に一度相談して許可を得てから行くのが安心です。施術を受ける場合は必ず「妊娠中であること」「妊娠週数」をスタッフに伝えてください。

よくある質問

Q妊娠中の恥骨痛はいつから始まりますか?

A.多くの方は妊娠後期(28週以降)から恥骨の痛みを感じ始めます。お腹が大きくなり赤ちゃんの体重が骨盤にかかるにつれて症状が出やすくなります。中期(16〜27週)から感じる方もいますが、初期(〜15週)はまれです。

Q恥骨痛と腰痛の違いは何ですか?

A.恥骨痛の痛みは下腹部の中央・股の付け根・内太もも上部(骨盤の前側)に出ます。一方、腰痛は腰椎や仙腸関節(骨盤の後ろ側)が主な場所です。歩くときや足を開く動作で下腹部・前側が痛む場合は恥骨痛の可能性が高いです。両方同時に起きることも多いので、痛みの場所で見分けるのがポイントです。

Q骨盤ベルトはいつから使い始めればいいですか?

A.妊娠中期(16週ごろ〜)から、恥骨や股関節に違和感・痛みを感じたタイミングで使い始めるのが一般的です。使い始める前に産婦人科や助産師に相談して正しい装着位置を確認してから使うと安心です。産後も使えるタイプを選ぶとコスパが良いです。

Q恥骨痛は産後も続きますか?

A.多くの方は産後2〜4週間で自然に落ち着いてきます。出産後はリラキシンの分泌が減少し、骨盤の靭帯が徐々に元の状態に戻るためです。ただし産後も長期間(1か月以上)痛みが続く場合や、産後の恥骨痛が強い場合は産婦人科・整形外科・骨盤底筋専門の理学療法士に相談しましょう。

Q歩けないほど恥骨が痛いのですが病院に行くべきですか?

A.急に歩けなくなった・足に力が入らない・恥骨でボキッという感覚があった——こうした症状があればすぐに産院に連絡してください。少し歩くと痛むが安静にすれば落ち着く程度であれば、次回の健診で相談するか、心配な場合は電話で産院に問い合わせてみてください。無理して動き続けると症状が悪化することがあります。

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まとめ

妊娠中の恥骨痛は、リラキシンによる靭帯の弛緩と赤ちゃんの体重増加による骨盤への負荷が主な原因です。妊娠後期(28週以降)に最も多く、臨月に向けてさらに強くなる傾向がありますが、これは出産に向けて体が正しく準備しているサインでもあります。

この記事のポイントまとめ
  • 恥骨痛の原因:リラキシン(ホルモン)による靭帯の弛緩・赤ちゃんの体重増加・骨盤底筋の筋力低下・姿勢変化
  • いつから:妊娠後期(28週〜)に最も多い。中期(16週〜)から感じる方も
  • 対処法:骨盤ベルト(仰向けで装着)・姿勢の工夫・横向き寝+膝の間クッション・骨盤底筋体操(主治医に確認後)
  • NG動作:大股歩き・開脚・深いしゃがみ・重い物を持つ・片足重心・長時間同じ姿勢
  • すぐに受診:急に歩けなくなった・「ボキッ」という感覚・両足の力が抜けた・発熱を伴う痛み
  • 産後:多くは産後2〜4週で自然に落ち着く

「痛いのは自分だけ?」と感じると不安が増しますが、多くの妊婦さんが同じ経験をしています。骨盤ベルトや動作の工夫で、痛みを和らげながら出産まで乗り越えていきましょう。不眠も重なって困っている方はこちらの記事も参考にしてください。

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