妊娠中の鼻血はなぜ出る?毎日・繰り返す原因と止め方・受診サイン【看護師解説】

妊娠中の女性が鼻に手を当てているシーン|妊娠中の鼻血イメージ

「妊娠してから急に鼻血が出るようになった」「毎日のように鼻血が出て不安」——妊娠中の鼻血は、実は多くの妊婦さんが経験する症状のひとつです。「赤ちゃんに何か影響はない?」「病院に行くべき?」と心配になることもありますよね。

結論から言うと、妊娠中の鼻血のほとんどはホルモン変化による鼻粘膜の充血が原因で、赤ちゃんへの直接的な影響はほとんどありません。ただし、正しい止め方と受診が必要なサインを知っておくことが大切です。

はじめまして、ちなみです。元看護師として病院勤務を経験し、現在は妊活・妊娠・子育てを中心に情報発信している男女2児のママです。この記事では、妊娠中の鼻血が増える理由・正しい止め方・受診すべきサイン・日常でできる予防法を詳しく解説します。

ちなみ(元看護師)

妊娠中の鼻血は「妊娠性鼻炎」とも呼ばれるホルモン変化の正常反応です。赤ちゃんへの影響はほとんどありませんが、正しい止め方と受診サインを覚えておきましょう。

妊娠中に鼻血が出やすくなる理由——ホルモン変化と鼻粘膜の関係

エストロゲン・プロゲステロンで血液量が約30〜50%増加する

妊娠中の鼻血が増える最大の原因は、妊娠ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の急激な増加です。妊娠中は、これらのホルモンの作用で全身の血液量が妊娠前と比べて約30〜50%増加します。増えた血液を全身に送り届けるため、血管は拡張・充血した状態になります。

この血管拡張は全身で起きていますが、特に影響を受けやすいのが「鼻粘膜の血管」です。鼻の内部(鼻粘膜)にはとても細かい毛細血管が無数に張り巡らされており、妊娠中はこれらの血管が充血して腫れた状態になります。そのため、ちょっとした刺激(鼻をかむ・こする・乾燥した空気を吸うなど)で血管が傷つき、鼻血が出やすくなるのです。

妊娠性鼻炎——妊婦の約2割が経験する鼻粘膜の充血・腫れ

「妊娠性鼻炎(pregnancy rhinitis)」という状態があります。これは妊娠中のホルモン変化によって鼻粘膜が充血・腫れ、鼻づまり・鼻水・鼻血などの症状が出やすくなる現象で、妊婦さんの約15〜20%が経験すると言われています。

妊娠性鼻炎は花粉症などのアレルギー性鼻炎とは異なり、花粉・ハウスダストなどの特定の原因物質がなくても起きます。ホルモン変化だけで鼻粘膜が過敏な状態になるため、「なんとなく鼻が詰まっている」「ちょっとしたことで鼻血が出る」という症状が続くことがあります。妊娠性鼻炎による症状は、出産後にホルモンバランスが戻るにつれて自然と改善することがほとんどです。

乾燥した室内環境がリスクをさらに高める

妊娠中はもともと鼻粘膜が充血しやすい状態にあるため、乾燥した室内環境との組み合わせでリスクがさらに上がります。特に冬場や冷暖房を多用する季節は室内の湿度が低下しやすく、鼻粘膜が乾燥して傷つきやすくなります。「妊娠してからエアコンをよく使うようになったら鼻血が増えた」「冬になって毎日鼻血が出る」という方は、室内の乾燥が悪化要因になっている可能性があります。

妊娠中の鼻血が増える主な原因
エストロゲン・プロゲステロンの増加 → 血液量30〜50%増 → 鼻粘膜の血管が充血・拡張 → わずかな刺激で出血しやすくなる。「妊娠性鼻炎」による鼻粘膜の過敏化 + 室内の乾燥が重なると症状が悪化しやすい。

妊娠時期別の鼻血の特徴

妊娠超初期・初期(〜12週)——ホルモン急上昇で最も出やすい時期

妊娠超初期(受精〜生理予定日頃)から初期(〜12週)は、エストロゲンとプロゲステロンが急激に上昇する時期です。ホルモンの変化が最も激しいこの時期は、鼻粘膜の充血も起きやすく、鼻血が最も出やすいフェーズのひとつです。「妊娠に気づいたら急に鼻血が出るようになった」「つわりと同じ時期に鼻血も増えた」というケースもよく聞かれます。

この時期に気をつけたいのは、出血全般に敏感になりやすいということです。「鼻からの出血なのか」「どこから血が出ているのか」をきちんと確認することが大切です。膣からの出血(着床出血・流産の兆候の可能性)と混同しないようにしてください。出どころが不明な場合や、鼻血と同時に下腹部の違和感がある場合は産院に相談しましょう。

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妊娠中期(13〜27週)——落ち着く人と続く人に分かれる

安定期と呼ばれる妊娠中期になると、妊娠初期ほどホルモンが急激に変化しなくなるため、鼻血が落ち着いてくる方が多くいます。しかし、血液量の増加と鼻粘膜の充血は妊娠全体を通して続くため、中期以降も鼻血が繰り返す方もいます。「初期だけ出てその後は治まった」という方もいれば、「安定期に入っても月に数回は出る」という方もいます。どちらも妊娠中の正常な範囲の症状であることがほとんどです。

妊娠後期(28週〜)——循環の負荷増大で再び症状が出ることも

妊娠後期は子宮がさらに大きくなり、全身の血液循環にかかる負荷が増えます。この時期に鼻血が再び増えたり、後期に初めて鼻血が出るようになる方もいます。注意が必要なのは、妊娠後期は「妊娠高血圧症候群」のリスクが高まる時期でもあるということです。鼻血単独で妊娠高血圧症候群を疑う必要はほとんどありませんが、後述する受診サインと合わせてチェックしてください。

妊娠時期別の鼻血の特徴を確認している妊婦のシーン|妊娠中の鼻血時期別イメージ

妊娠中の鼻血の正しい止め方——やってはいけないNG行動も

正しい止め方(5ステップ)

鼻血が出たときは、以下の手順で対処してください。正しい方法であれば多くの場合10〜15分以内に止まります。

  • ①座って上半身を起こす:横になったり頭を後ろに倒すと、血液がのどに流れ込みます。飲み込んだ血が胃を刺激して吐き気・嘔吐の原因になるため、必ず座ったままで行います
  • ②少し前傾みになる:顔をわずかに下に向けることで、血液が口やのどに流れるのを防ぎます
  • ③鼻翼(小鼻の柔らかい部分)を親指と人差し指でしっかりつまむ:鼻の骨がある硬い部分(鼻梁)ではなく、鼻の下部の柔らかい部分(鼻翼)をつまみます。鼻血の出血源となる血管はここの近くにあることがほとんどです
  • ④10〜15分間、放さずに圧迫し続ける:「止まったかな」と思っても途中で離さないことが重要です。途中で確認のために離すと、できかけていた血の塊(血栓)がとれて再出血しやすくなります
  • ⑤止まったら数時間は鼻をかまない・こすらない:止血直後に鼻をかむと、できた血栓がとれて再び出血することがあります

鼻の付け根(鼻梁)や額に冷たいタオルや保冷剤を当てることも有効です。冷やすことで血管が収縮し、止血を助ける効果があります。直接強く当てると鼻粘膜を刺激することがあるため、タオルで包んだ保冷剤を優しく当てる程度にしてください。

絶対にやってはいけないNG行動

鼻血のNG行動3つ
上を向く・頭を後ろに倒す:血液がのどに流れ込み、飲み込んで吐き気・嘔吐の原因になります。妊娠中はつわりもある時期なので特に注意が必要です。
ティッシュを鼻の奥まで詰める:奥まで詰め込むと取り出す際に粘膜を傷つけて再出血する可能性があります。鼻翼を外から圧迫する方が効果的で安全です。
止まったらすぐ鼻をかむ:止血直後は血栓が不安定な状態です。止まってから最低1〜2時間は鼻をかまないようにしてください。

「鼻をかむと鼻血が出る」——妊婦に多いパターンへの対処

「鼻をかもうとすると鼻血が出る」というのは妊娠中の鼻血でよく聞かれるパターンです。妊娠性鼻炎で鼻粘膜が充血・腫れているところに、鼻をかむ際の圧力が加わって血管が破れてしまうのが原因です。対処のポイントは「片側ずつ・弱い力でかむ」の2点です。両方の鼻をいっぺんにかむと鼻腔内の圧力が高まり血管に負担がかかります。鼻が詰まっているときは無理に力を入れずに、シャワーの蒸気や蒸しタオルで鼻通りをほぐしてから、やさしくかむようにしましょう。

妊娠中の鼻血、受診が必要なのはどんなとき?

日常的な鼻血と「要受診」の鼻血の見分け方

妊娠中の鼻血のほとんどは、正しく圧迫すれば10〜15分以内に止まる「よくある症状」です。ただし、以下のような場合は産院または耳鼻科への受診を検討してください。

受診を検討すべき鼻血のサイン
  • 20〜30分以上正しく圧迫しても止まらない:通常は10〜15分で止まります。それ以上続く場合は出血血管が大きく傷ついていたり、凝固機能に問題がある可能性があります
  • 激しい頭痛・視野の異常(チカチカする・ぼやける)を伴う:妊娠高血圧症候群の可能性があります。特に妊娠20週以降でこれらの症状が鼻血と重なる場合は早急に産院へ連絡を
  • 大量出血(コップ半分以上)が繰り返す:鼻腔内の太い血管が傷ついているか、他の原因(鼻腔内のポリープなど)がある可能性があります
  • 貧血症状(顔色が悪い・立ちくらみ・脈が速い)が現れている:鼻血による血液喪失が多い場合は貧血が悪化することがあります
  • 両鼻から同時に大量に出る:通常の鼻血は片方から出ることがほとんどです。両方から大量に出る場合は全身的な問題が背景にある可能性があります
  • 顔面への外傷(転倒・ぶつかった)の後:鼻骨骨折の可能性があります

妊娠高血圧症候群と鼻血の関係

妊娠後期に多い「妊娠高血圧症候群」は、血圧が上昇することで全身の血管に負荷がかかり、鼻血が出やすくなることがあります。ただし妊娠高血圧症候群の主な症状は「頭痛」「視覚異常(目がチカチカする・見えにくい)」「急激な体重増加(1週間で1kg以上)」「顔・手足のひどいむくみ」「上腹部痛」です。鼻血だけが続いている場合に妊娠高血圧症候群をすぐに疑う必要はありませんが、これらの症状が鼻血と重なる場合はすぐに産院に連絡してください。定期的な妊婦健診で血圧を管理してもらうことが早期発見につながります。

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耳鼻科と産婦人科、どちらに行くべき?

鼻血の原因・対処については基本的に「耳鼻科(耳鼻咽喉科)」が専門です。「止まらない鼻血」「繰り返す大量出血」については耳鼻科を受診してください。耳鼻科では内視鏡で鼻腔内を確認し、必要であれば出血しやすい血管を焼いて対処(電気凝固法)してもらえます。

一方、「頭痛・視覚異常・むくみが重なる」「鼻血と同時に膣からの出血がある」「貧血症状がひどい」といった場合は産婦人科(産院)への連絡を優先してください。まず産院に電話相談すれば、耳鼻科に行くべきか産院で診てもらうべきかを判断してもらえます。遠慮せずに相談してください。

妊娠中の鼻血対策として加湿器で室内を加湿しているシーン|妊娠中の鼻血予防イメージ

妊娠中の鼻血を繰り返さないための予防法

室内の加湿を徹底する

鼻粘膜の乾燥を防ぐことが妊娠中の鼻血予防で最も効果的です。室内の理想的な湿度は50〜60%とされています。加湿器を使って湿度を保つとともに、エアコンの風が直接顔に当たらないよう風向きを調整しましょう。外出時など加湿器が使えない環境では、マスクの着用が有効です。マスクは口元の湿気を保ち、乾燥した空気が直接鼻粘膜に触れることを防ぎます。

鼻腔内にワセリンを薄く塗る

鼻の入り口(鼻孔内)に市販のワセリン(白色ワセリン)を綿棒で薄く塗ることで、鼻粘膜の乾燥と刺激を防ぐことができます。ワセリンは妊娠中でも安全に使用でき、鼻粘膜に油膜のコーティングを作ることで乾燥による出血を予防します。塗るタイミングは「寝る前」と「乾燥が気になるとき」が効果的です。鼻の奥まで塗る必要はなく、鼻孔の入り口に綿棒で薄く塗る程度で十分です。

鼻をかむときは「片側ずつ・やさしく」を徹底する

妊娠中の鼻血の多くは「鼻をかむ」タイミングで起きます。強く・両方いっぺんにかもうとすると、鼻腔内の圧力が高まって充血した血管が破れやすくなります。妊娠中は必ず「片方の鼻孔をふさいで、もう一方を弱い力でかむ」を意識しましょう。鼻が詰まっているときはシャワーの蒸気や蒸しタオルで鼻通りをよくしてからかむと、鼻への負担を大きく減らせます。生理食塩水を使う鼻洗浄器も、鼻粘膜を保湿しながら詰まりを解消するのに効果的です。

鼻を触る・こするクセをなくす

無意識に鼻をこする・鼻を触るクセがある方は、鼻粘膜を繰り返し刺激して鼻血が出やすくなっています。特に睡眠中に鼻をこすっている場合(朝起きたら枕に血がついているなど)は、就寝時に薄手のコットン手袋をつけると刺激を防げます。また、乾燥しやすい季節は就寝前のワセリン塗布と合わせて行うと効果的です。

ビタミンCと鉄分で粘膜・血管を健康に保つ

ビタミンCはコラーゲンの合成に必要な栄養素で、毛細血管の壁を丈夫に保つ作用があります。ビタミンCが不足すると毛細血管がもろくなり、出血しやすくなることがあります。妊娠中は通常よりも多くのビタミンCが必要とされるため、野菜(ブロッコリー・パプリカ・小松菜など)や果物(いちご・みかん・キウイなど)を積極的に取り入れましょう。

また、妊娠中は鉄分の需要が高まり不足しがちです。鉄分不足(鉄欠乏性貧血)があると全身の組織が弱くなり、鼻血を含む出血症状が出やすくなることがあります。妊婦健診で貧血を指摘された方は、産院で処方された鉄剤を続けながら食事からも鉄分(赤身肉・大豆・ひじきなど)を意識して摂りましょう。

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「鼻血の塊」「ゼリー状のもの」が出た——これは大丈夫?

鼻血が出た後に「ゼリー状のもの」や「血の塊」が鼻から出てきて驚いた、という方も多くいます。これは鼻腔内で血液が凝固したもの(凝血塊)で、鼻血の一形態です。特別危険なものではありません。鼻血が出た後、鼻腔内に残った血液が空気に触れて時間が経つと固まりゼリー状や塊状になります。寝ている間に鼻血が出て、翌朝に塊が出てきたというケースも多いです。

「塊が出た」こと自体を心配する必要はありませんが、以下の場合は受診を検討してください。塊が出ても出血が止まらない・再び大量に出血する場合、非常に大きな塊が頻繁に出る場合、塊に膿(黄〜緑色のもの)が混じっている場合(副鼻腔炎の可能性)です。また、「鼻血が止まりかけているのに塊を無理に取り出す」ことは再出血の原因になるため禁物です。自然に出てくるのを待つか、鼻をやさしくかんで出す程度にしてください。

つわりと鼻血が同時期に重なったら

妊娠初期は、つわりと鼻血が重なりやすい時期です。つわりで吐き気がある状態で鼻血が出ると、血液がのどに流れ込んで飲み込むことで吐き気がさらにひどくなることがあります(後鼻出血)。これを防ぐためにも「前かがみで座って鼻翼を圧迫する」という正しい姿勢が重要です。

鼻血を飲み込んだ場合、消化管の刺激によって吐き気・嘔吐・便の黒色化が起きることがあります。黒い便(タール便)は消化管出血を示すことがありますが、大量の鼻血を飲み込んだ後に一時的に起きることもあります。鼻血以外に原因が思い当たらない場合は産院に相談してみてください。

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ちなみが妊娠中の鼻血について不安を抱える読者に寄り添うシーン

まとめ——妊娠中の鼻血は「ホルモン変化の正常反応」

妊娠中の鼻血が増える原因は、ホルモン変化による血液量の増加と鼻粘膜の充血(妊娠性鼻炎)です。多くの場合は赤ちゃんへの直接的な影響はなく、正しい止め方と予防策を知っておけば怖くありません。

妊娠中の鼻血 まとめ
  • 原因:エストロゲン・プロゲステロンによる血液量増加 + 鼻粘膜の充血(妊娠性鼻炎)+ 室内の乾燥
  • 時期:妊娠初期(ホルモン急上昇)が最も出やすい。中期・後期も続く人がいる
  • 正しい止め方:前かがみで座り、小鼻(鼻翼)を10〜15分つまみ続ける。上を向かない・ティッシュを奥まで詰めない
  • 受診サイン:20〜30分以上止まらない・激しい頭痛・視覚異常・大量出血・貧血症状
  • 予防:加湿(50〜60%)・ワセリン塗布・片側ずつやさしくかむ・鼻を触らない・ビタミンC&鉄分
  • 塊が出た:鼻腔内で凝固した血が出ただけで通常は問題なし。無理に取り出さない

ちなみ(元看護師)

妊娠中の鼻血は「ホルモン変化が起きている証拠」でもあります。正しい止め方さえ身につければ、ほとんどの場合は自然に止まります。繰り返す場合は加湿やワセリンケアを日課にしてみてください。20〜30分止まらない・頭痛や視覚症状が重なる場合は産院に連絡を忘れずに。

よくある質問

Q妊娠中の鼻血は赤ちゃんに影響しますか?

A.日常的な鼻血では赤ちゃんへの直接的な影響はほとんどありません。鼻血は鼻腔の血管からの出血であり、赤ちゃんが育つ子宮・胎盤の血流とは直接関係がないためです。ただし大量出血が続いて母体に貧血が起きた場合は、全身の血流が低下して胎盤への血流にも影響する可能性があります。頻繁に大量に出る・止まらないという場合は産院に相談してください。

Q妊娠中の鼻血はいつ頃治まりますか?

A.妊娠中の鼻血は、出産後に女性ホルモンが正常値に戻るとともに自然と改善することがほとんどです。妊娠中は全期間を通してホルモン値が高い状態が続くため、症状が出産まで続く方もいます。加湿やワセリンケアなどの予防策で頻度を減らすことはできますが、根本的な原因(ホルモン変化)は出産まで続くため、完全になくすことが難しい場合もあります。

Q妊娠中の鼻血に市販の点鼻薬や鼻炎薬を使えますか?

A.日常的な鼻血の止血には薬は通常必要ありません。止血は「正しい圧迫法」が最も効果的です。鼻粘膜の乾燥ケアには市販のワセリン(白色ワセリン)が妊娠中でも安全に使えます。一方、市販の鼻炎薬(点鼻薬・内服薬)の中には妊娠中に避けるべき成分が含まれているものがあります。鼻炎症状がひどい場合は自己判断で薬を使わず、産院または耳鼻科(「妊娠中です」と伝えて)に相談してください。

Q毎日鼻血が出ます。異常ですか?

A.妊娠中は毎日鼻血が出るという方も珍しくなく、それ自体が「異常」とは限りません。ただし毎日大量に出る・止まるまでに時間がかかるという場合は、一度産院または耳鼻科を受診して出血源の確認をしてもらうと安心です。耳鼻科では鼻腔内を内視鏡で確認して、必要であれば出血しやすい血管を焼いて対処(電気凝固法)してもらえます。

Q朝起きたら枕に血がついていました。どうすればいい?

A.睡眠中の鼻血は、寝ている間に無意識に鼻をこすったり、乾燥した空気で鼻粘膜が傷ついて起きることがよくあります。起床時に既に出血が止まっている場合は通常の対応(様子見)で大丈夫です。予防には就寝前のワセリン塗布・加湿器の使用・薄手のコットン手袋の着用が有効です。血液の量が枕全体を染めるほど多い場合や止まっていない場合は産院に連絡してください。

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