出産準備リストに必ず載っているのに、いちばん実感がわかないのが産褥パッドではないでしょうか。「生理用ナプキンじゃだめなの?」「何枚買えばいいの?」「そもそも産院でもらえるって聞いたけど」——買い物かごの前で手が止まった方が多いと思います。
この記事では、元看護師で2児の母である私「ちなみ」が、産褥パッドと生理用ナプキンの違い・本当に必要なのか・何枚買えばいいのか・いつまで使うのか・余ったらどうするかを、産後の悪露(おろ)の経過に沿って整理しました。
結論を先に書いてしまうと、産褥パッドは「産後すぐの数日間だけ」出番のあるものです。そこがわかると、買う量も種類も自然に決まります。
目次
- 産褥パッドとは?——「お産用パッド」とも呼ばれます
- 生理用ナプキンとの違いは?代用できる?
- 産褥パッドはいつまで使う?——悪露の経過で決まります
- そもそも、なぜ悪露が出るの?
- 何枚必要?——買いすぎを防ぐ考え方
- こんなときは産院へ——量の目安を持っておく
- 使い方と、産後の清潔で気をつけること
- 産褥パッドの選び方——見るポイントは4つ
- 産褥パッドが余ったらどうする?
- 産褥ショーツは必要?いつまで使う?
- 出産準備で「産褥パッド」をどう扱えばいい?
- ちなみから|買い物より、体を休めることを優先してください
- まとめ|出番は最初の数日、そこから段階的に小さくなります
- よくある質問(産褥パッド|FAQ)
- 続けて読みたい関連記事
産褥パッドとは?——「お産用パッド」とも呼ばれます
産後の悪露を受けるための、大きくて厚いパッド
産褥パッドは、出産直後から出る「悪露(おろ)」を受けるためのパッドです。「お産用パッド」「産褥パット」といった呼び方もされますが、どれも同じものを指しています。
悪露というのは、産後に子宮から出てくる分泌物のことです。出産直後は血液を多く含み、量もかなり多いため、生理用のものでは受けきれないことがあります。そこを引き受けるのが産褥パッドです。
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S・M・Lとサイズが分かれている理由
産褥パッドにはL・M・Sといったサイズがあり、これは好みで選ぶものではありません。悪露の量が日に日に減っていくので、それに合わせてサイズを落としていくためのものです。
- Lサイズ——出産直後のいちばん量が多い時期に使うもの。かなり大きく厚みがあります
- Mサイズ——量が落ち着いてきたころ
- Sサイズ——さらに減ってきたころ。夜用ナプキンに近い感覚です
つまりLを大量に買っておく、という買い方は失敗しやすいということです。Lの出番は驚くほど短いことがあります。
ほとんどの場合、産院で用意されています
ここは先に言っておきたいところです。出産直後に使うLサイズは、入院セットに含まれている産院がとても多いです。分娩台の上から使い始めるものなので、自分で持参する前提になっていないことが多いのです。
だから買う前に、まず産院の入院案内を確認してください。「何が用意されていて、何を持参するのか」が書かれています。ここを見ずに買うと、Lサイズが一袋まるごと余る、ということが起こります。
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生理用ナプキンとの違いは?代用できる?
この記事でいちばん多く検索されているのがここです。順番に見ていきます。
違いは主に3つ
| 産褥パッド | 生理用ナプキン | |
|---|---|---|
| 大きさ・厚み | 大きく厚い。とくにLは驚くほど大きい | コンパクト。夜用でも産褥パッドLより小さい |
| 吸収量 | 産後すぐの多量の悪露を想定 | 生理の量を想定 |
| 表面のやわらかさ | やわらかい素材が使われるものが多い | 商品によってさまざま |
| 使う期間 | 産後の数日〜1週間程度が中心 | 長く使う |
とくに大きいのは「産後すぐの量を想定しているかどうか」です。生理でいちばん多い日を思い浮かべても、産後直後の量はそれを上回ることがあります。
やわらかさが効いてくる理由
見落とされがちなのがこちらです。産後は会陰切開や裂傷の傷があったり、痔ができていたりすることがあります。その状態で、ごわつく素材が当たり続けるとかなりつらいのです。
産褥パッドがやわらかい素材でできているものが多いのは、傷に当たる前提でつくられているからです。「大きいだけでしょ」と思われがちですが、実際に使ってみるとここがいちばんありがたく感じます。
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ちなみ(元看護師)
生理用ナプキンで代用できる?——時期によります
はっきり書きます。時期によって答えが変わります。
- 出産直後〜数日——量も多く、傷もある時期。ここは産褥パッドのほうが向いています。ただし前に書いたとおり、この時期は産院が用意していることが多いです
- 量が落ち着いてから——夜用や多い日用の生理用ナプキンで問題ないことがほとんどです
- さらに減ってから——ふつうの生理用ナプキンやおりものシートで足ります
つまり「代用できるかどうか」ではなく「いつから代用に切り替えるか」という話なのです。産褥パッドを退院後もずっと買い足す必要は、多くの場合ありません。

産褥パッドはいつまで使う?——悪露の経過で決まります
「いつまで」の答えは、パッドの側ではなく悪露の側にあります。悪露がどう変わっていくかを知ると、必要な期間が見えてきます。
悪露は日数とともに変わっていきます
MSDマニュアル プロフェッショナル版では、産褥期の悪露の変化が次のように説明されています。
| 時期 | 悪露の状態 | パッドの目安 |
|---|---|---|
| はじめの3〜4日 | 血性(赤色悪露)。多量の血液を含む | 産褥パッドLサイズの出番。産院で用意されることが多い |
| 5日〜2週間ごろ | 淡褐色(褐色悪露)へ移行 | M〜Sサイズ、または夜用ナプキン |
| 2週間以降 | 黄味を帯びた白色(白色悪露)から正常な分泌物へ | ふつうのナプキン、やがておりものシート |
この表を見ていただくとわかるとおり、産褥パッドの本当の出番は「はじめの3〜4日」です。ここが、買う量を考えるときのいちばん大事な事実だと思います。
「1〜2週間後に急に出血した」は、よくあることです
知っておいてほしい経過がもうひとつあります。同マニュアルでは、分娩の約1〜2週間後に胎盤が付着していた部分のかさぶたが剥がれて出血することがあり、この出血は通常自然に治まると説明されています。
順調に減ってきていたのに、ある日突然また赤い出血が出て驚く——というのは、この時期にはよくあることです。いったん減ったパッドをまた大きいものに戻す日があると思っておくと、あわてずにすみます。
ただし量が多い・続く場合は別です。次のセクションの受診の目安を確認してください。
全体でどのくらい?
個人差が大きいのですが、悪露そのものは1か月健診のころまで続く方が多いです。ただし後半はごく少量で、産褥パッドではなくおりものシートで足りる状態になっています。
「1か月使い続ける」と思って買うと確実に余ります。産褥パッドが必要なのは最初の数日、そこから先は段階的に小さくなっていく——この形で考えてください。
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そもそも、なぜ悪露が出るの?
パッドの話をする前に、何を受けているのかを知っておくと、量の変化にも納得がいきます。
胎盤がはがれた跡が治っていく過程です
赤ちゃんが生まれたあと、子宮の中では胎盤がはがれた跡が残ります。子宮の内側に、大きな傷ができている状態だと考えるとわかりやすいと思います。
悪露は、その跡から出る血液と、子宮の中の不要になった組織が混ざったものです。つまり悪露が出ているのは、体が回復しているサインでもあります。「まだ出ている」と不安になりがちですが、順番どおりに進んでいる証拠です。
だから量は「減っていく」のが自然
傷が治っていくにつれて出血は減っていきます。だから悪露は、赤い血液が多い状態から、だんだん薄く、少なくなっていくのが自然な流れです。
逆に言えば、「減っていたのに急に増えた」「なかなか減らない」というときは、経過が想定どおりでない可能性があるということになります。だから量を見ておくことに意味があるのです。
総量はどのくらい?
MSDマニュアル プロフェッショナル版では、総失血量は約250mLとされています。数字だけ見ると多く感じるかもしれませんが、これが数日から数週間かけて出ていきます。
とはいえ、これはあくまで平均的な目安です。自分の量が多いか少ないかを数字で測ることはできないので、判断はこのあと書く「交換の頻度」で行ってください。
何枚必要?——買いすぎを防ぐ考え方
まず産院の入院案内を見る
繰り返しになりますが、これが出発点です。案内には次のようなことが書かれています。
- 入院セットに何が含まれるか(産褥パッド・産褥ショーツ・清浄綿など)
- 足りなくなったら院内で購入できるか
- 持参が必要なもの
多くの産院では、入院中に必要な分は院内でまかなえるようになっています。足りなくなっても売店で買えることがほとんどです。
自宅用は「少なめ+買い足し」で十分
退院後に必要なのは、量が落ち着いてきた時期のものです。だからMかSサイズを1袋、あるいは夜用ナプキンを多めに——このくらいから始めて、足りなければ買い足すのがいちばん無駄がありません。
産後は買い物に出るのが難しいので不安になりますが、ネット注文で翌日には届きます。パートナーに頼むこともできます。「切らしたら困る」と大量に買うより、「頼める体制を作っておく」ほうが実用的です。
破水したときにも使えます
あまり知られていませんが、破水したときの備えとしても産褥パッドは役立ちます。破水は自分で止められるものではなく、量にも幅があるため、生理用ナプキンでは受けきれないことがあるからです。
陣痛バッグに数枚入れておくと、破水してから産院へ移動するあいだに使えます。「産後用」と思って奥にしまい込まず、出産直前の時期は手の届く場所に置いておくと安心です。
なお破水したときは、入浴せず、清潔なパッドを当てて産院に連絡するのが基本です。
交換の頻度はどのくらい?
産後すぐは量が多いので頻繁に替えることになりますが、回数を決めておくというより「汚れたら替える」が基本です。
ここで大事なのは、交換のたびに量と色を見ておくことです。入院中は助産師さんが確認しますが、退院後は自分が見る役になります。パッドは悪露を受けるだけでなく、経過を知る手がかりでもある——これは看護の現場では当たり前の考え方です。
ちなみ(元看護師)
入院中は、助産師さんが一緒に見てくれます
産後すぐの入院中は、助産師さんが悪露の量や状態を確認します。交換したパッドをそのまま置いておくよう言われることもあります。「恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、これは子宮の戻り具合を確かめるための大事な情報です。
この時期に「どのくらいが普通なのか」を実際に見て教えてもらえるのは、退院後にとても役立ちます。入院中に「これくらいの量なら大丈夫ですか」と一度聞いておくと、自宅での判断の基準ができます。
帝王切開でも悪露は出ます
意外に思われることがありますが、帝王切開で出産した場合も悪露は出ます。悪露は子宮の内側が回復していく過程で出るものなので、産み方によって変わるものではないからです。
ただし、おなかの傷があるぶん動きづらく、交換そのものが大変になります。無理に起き上がろうとせず、痛みが強い時期は遠慮なくナースコールを押してください。手伝ってもらうことは、甘えではなく回復のために必要なことです。
こんなときは産院へ——量の目安を持っておく
「これって多すぎ?」の判断に迷わないよう、目安を持っておいてください。
- 1〜2時間ごとにナプキンを取り替えなければならないほどの出血
- 2.5cmを超える大きな血のかたまりが出る
- 失神する
- 大量出血、または長く続く出血
これに加えて、発熱がある・悪露のにおいが強く変わった・下腹部の痛みが強いときも連絡してください。
とくに「1〜2時間ごとに交換」というのは、はっきりした目安になります。「なんとなく多い気がする」で迷い続けるより、この基準を覚えておくほうがずっと役に立ちます。
発熱をともなう場合は、感染が背景にあることもあります。産後の発熱は様子を見ずに連絡してください。
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使い方と、産後の清潔で気をつけること
産褥ショーツと組み合わせる
入院中は産褥ショーツ(股の部分が開くようになっている下着)と組み合わせて使うことが多いです。横になったまま開いて交換や診察ができるので、分娩直後や、動くのがつらい時期に楽です。
ただしこちらも入院中が中心で、退院後はふつうのショーツに戻す方が多いです。産褥ショーツも産院が用意していることがあるので、これも入院案内で確認してください。
付け方——ずれを防ぐコツ
産褥パッドは大きいので、ふつうのナプキンと同じ感覚で付けるとずれやすくなります。いくつかコツがあります。
- 下着の中心とパッドの中心を合わせる——大きいぶん、少しの傾きが漏れにつながります
- 前後の向きを確認する——商品によって前後がある場合があります。表示を見てください
- 体にフィットする下着を使う——ゆるい下着だとパッドごと動いてしまいます
- 寝るときは後ろ側を長めに——横になっている時間が長い時期は、後ろに流れることを想定して位置を少し後ろにずらします
産褥ショーツを使っている場合は、開閉部分にパッドがかかるように置くと、寝たまま交換しやすくなります。
夜の漏れが心配なとき
産後すぐは横になっている時間が長いので、後ろ側から漏れることがよくあります。対策はシンプルです。
- 寝る前に必ず交換する——量が多い時期は、寝る直前が基本です
- 防水シーツやバスタオルを敷く——シーツを守るだけで気持ちの負担がかなり違います
- 濃い色のタオルを使う——汚れが目立ちにくく、洗濯も気になりません
- 替えを手の届く場所に置く——夜中に起き上がって探すのがいちばんつらいので
漏れてしまっても、それはよくあることで、あなたの失敗ではありません。量が多い時期はどう工夫しても起こります。汚れてもいい準備をしておくほうが現実的です。
拭き方には向きがあります
地味ですが、とても大事なことです。MSDマニュアルでは、産褥期のケアとして「外陰は前から後ろへ拭く」ことが挙げられています。逆向きに拭くと、細菌を傷や尿の出口のほうへ運んでしまうためです。
産後は傷が痛くて、拭くこと自体がこわい時期です。こすらず、押さえるように拭いてください。トイレに温水洗浄便座があれば、それで流してから軽く押さえるだけでも十分です。
トイレでの交換の流れ
産後すぐは動くのがつらいので、手順を決めておくと迷わずにすみます。
- 新しいパッドを先に開けておく——先に開けておかないと、片手がふさがって難儀します
- 古いパッドを外し、丸めて包む——新しいものの個包装や、備え付けの袋を使います
- 前から後ろへ、押さえるように拭く——こすらないのがポイントです
- 新しいパッドを当てる——中心を合わせて
- 手を洗う——傷がある時期なので、ここは省略しないでください
入院中は、トイレに汚物入れや専用の袋が用意されています。自宅では、ふた付きのゴミ箱と小さめのポリ袋を用意しておくと扱いが楽になります。
腟の中は洗わないでください
同マニュアルは、シャワーや入浴は許可されるとしたうえで、「腟洗浄は厳禁である」とはっきり書いています。
「悪露があって不潔な気がするから、中まできれいにしたい」と考えてしまう方がいますが、それは逆効果です。中を洗うことで、かえって細菌を押し込んでしまうおそれがあります。外側を清潔に保つだけで十分だと考えてください。
痛みが強い時期の工夫
MSDマニュアルでは、産後の会陰の痛みについて、初期はアイスパックを用いること、その後は1日に数回坐浴を行うとよいとされています。
パッドの交換のたびに痛みでつらいという方は、こうしたケアを組み合わせられないか、入院中に助産師さんに相談してみてください。「痛いのは当たり前」とがまんし続ける必要はありません。
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産褥パッドの選び方——見るポイントは4つ
商品によって差が出るところを整理します。ただし前提として、入院中の分は産院が用意していることが多いので、選ぶ機会があるのは主に自宅用です。
サイズ——自宅用ならMかSが現実的
繰り返しになりますが、サイズは悪露の量に合わせるものです。自宅用として買うなら、多くの場合MかSが現実的です。Lは産院で使い切ってしまうことが多いからです。
迷ったらMとSが混ざったセットや、少量パックから試すのが無駄になりません。
個包装かどうか——外出時に効いてきます
意外と効いてくるのがここです。1枚ずつ個包装になっているタイプは、外出時やトイレに持ち込むときに衛生的で扱いやすくなります。1か月健診など、外出のときにバッグへ入れるならこちらが便利です。
一方、まとめて入っているタイプは、自宅で頻繁に交換する時期には出し入れが早くて楽です。用途で使い分けるのがいちばんいいと思います。
表面の素材——傷に当たる前提で選ぶ
前に書いたとおり、会陰の傷や痔に当たることを考えると、表面のやわらかさは重要です。商品説明に「やわらか」「不織布」「メッシュ」といった記載があるので、傷の痛みが強い方は肌当たりを優先して選ぶとよいと思います。
ただし、こればかりは使ってみないとわからない部分もあります。大袋を一気に買わず、まず少量で試すのが安全です。
どこで買える?——売り場は生理用品コーナーではありません
売り場を知らないと探しにくいものなので、書いておきます。
- ドラッグストア——生理用品売り場ではなく、ベビー用品・マタニティ用品のコーナーにあることが多いです
- ベビー用品店——サイズや種類がいちばんそろっています
- ネット通販——産後に外出できない時期はこれがいちばん確実です
- 産院の売店——入院中に足りなくなった場合はここで買えることが多いです
店頭で見つからないときは、「お産用パッドはどこですか」と聞くと通じやすいです。商品名としては「お産用パッド」と表記されていることも多いためです。
産褥パッドが余ったらどうする?
「思ったより使わなかった」——これは失敗ではなく、むしろよくあることです。余った分の使い道を挙げておきます。
- 生理のいちばん多い日に使う——産後、生理が再開してからの多い日に活躍します
- 次の妊娠・出産のときにとっておく——未開封なら保管できます。ただし保管場所と期間には注意を
- 破水したときの備えとして残しておく——次の出産で使えます
- 吸水量が必要な場面に転用する——ペットのケアや介護用に使う方もいます
未開封のものは、湿気を避けて清潔な場所で保管してください。開封済みのものを長く置いておくのはおすすめしません。
逆に、足りなくなったら
あわてなくて大丈夫です。産褥パッドはドラッグストア・ベビー用品店・ネット通販で買えます。売り場は生理用品のコーナーではなく、ベビー用品やマタニティ用品のコーナーにあることが多いので、見つからないときは店員さんに聞いてください。
そして繰り返しになりますが、量が落ち着いてからは夜用ナプキンで代用できます。「産褥パッドが売っていない」と困る場面は、実際にはほとんどありません。

産褥ショーツは必要?いつまで使う?
産褥パッドとセットで語られるのが産褥ショーツです。こちらも「本当にいるの?」と迷いやすいので、整理しておきます。
どんな下着?
産褥ショーツは、股の部分が開くようになっている下着です。マジックテープなどで開閉できるので、横になったまま、下着を脱がずにパッドの交換や診察ができます。
分娩直後は起き上がるのも大変ですし、傷の確認や処置も頻繁にあります。その時期のために作られた下着だと考えるとわかりやすいと思います。
出番は入院中が中心です
ここが産褥パッドとよく似ています。産褥ショーツがいちばん役立つのは、分娩直後から入院中です。
退院して自分で普通に動けるようになると、わざわざ開閉する必要がなくなるため、ふつうのショーツに戻す方が多くなります。「産後1か月は産褥ショーツ」と思って何枚も買うと、使わないまま終わることがあります。
何枚あればいい?
こちらもまず産院の入院案内を確認してください。入院セットに含まれていることもあります。持参が必要な場合でも、2〜3枚あれば足りることがほとんどです。入院中は洗濯できる環境があることも多く、家族に持ってきてもらうこともできます。
サイズは妊娠中のおなかがある状態でも履けるゆとりのあるものを選びます。産後すぐはおなかがすぐに戻るわけではないので、ぴったりサイズにしないほうが無難です。
帝王切開の場合は「傷に当たらないか」で選ぶ
帝王切開の予定がある方、あるいは可能性がある方は、おなかの傷にゴムが当たらない位置のものを選んでおくと安心です。傷はおへその下あたりを横に切ることが多いので、そこにウエストゴムが食い込むとかなり痛いのです。
「帝王切開対応」と書かれた商品もありますが、そうでなくてもウエストが浅すぎない・締めつけないものを選べば大きな問題にはなりません。
ふつうのショーツで代用できる?
入院中も含めて、ふつうのショーツで通した方もいます。ただし分娩直後の処置のたびに脱ぎ着することになるので、そこをどう考えるかという話になります。
私の感覚では、2〜3枚だけ用意しておいて、退院後はふつうのショーツに戻す——これがいちばん無駄がありません。産褥パッドと同じ考え方です。
出産準備で「産褥パッド」をどう扱えばいい?
準備リストの優先度としては高くありません
出産準備リストには必ず載っていますが、優先して買うべきものかというと、そうではありません。理由はここまで書いてきたとおりです。
- 入院中の分は産院が用意していることが多い
- 本当に必要な期間が短い
- あとから買い足せる
- 途中から生理用ナプキンで代用できる
先に用意しておきたいのは、むしろ「産後すぐに買いに行けないもの」「代わりがきかないもの」です。産褥パッドはどちらにも当てはまりません。
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入院バッグに入れるなら
産院の案内で「持参」となっている場合は、指定された枚数を入れるだけで十分です。指定がない場合でも、数枚だけ入れておくと安心材料になります。
入院バッグは重くなりがちなので、「念のため」で増やさないのがコツです。足りないものは家族に持ってきてもらえます。
母乳パッドとは別のものです
名前が似ているので混同されることがありますが、母乳パッドは胸に当てるもので、まったく別の用途です。準備リストでは両方が並んでいることが多いので、買うときに取り違えないよう気をつけてください。
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ちなみから|買い物より、体を休めることを優先してください
出産準備の時期は、買い物のリストを埋めていくのが楽しくもあり、同時に「足りなかったらどうしよう」という不安との戦いでもあります。私も上の子のときは、産褥パッドをLサイズで2袋買いました。結果としてほとんど使わずに残りました。産院で全部用意してくれていたからです。
下の子のときは、入院案内をちゃんと読んで、自宅用にMサイズを1袋だけ買いました。それで足りました。この差は、事前に案内を読んだかどうかだけです。
産後に本当に足りなくて困るのは、モノよりも体力と睡眠と、頼れる人です。パッドは切らしても翌日には届きますが、休む時間は買えません。準備の時間を全部買い物に使うより、「産後に誰にどう頼るか」を先に決めておくほうが、ずっと効きます。
だから、この記事を読み終えたら産褥パッドのことは一度忘れてしまってかまいません。入院案内を確認して、足りない分だけ買う。それだけです。
まとめ|出番は最初の数日、そこから段階的に小さくなります
- 産褥パッドは産後の悪露を受けるための大きく厚いパッド。「お産用パッド」とも呼ばれる
- L・M・Sのサイズは好みではなく、悪露の減り方に合わせて落としていくためのもの。Lの出番は驚くほど短い
- 入院中に使うLサイズは産院が用意していることが多い。買う前にまず入院案内を確認する
- 生理用ナプキンとの違いは大きさ・吸収量・表面のやわらかさ。とくに会陰の傷や痔に当たる前提でやわらかく作られている点が効く
- 代用は「できるか」ではなく「いつから切り替えるか」。量が落ち着いたら夜用ナプキンで問題ないことがほとんど
- 悪露ははじめの3〜4日が血性(赤色)、5日〜2週間で淡褐色、2週間以降は白色へ。産褥パッドの本番は最初の3〜4日
- 1〜2週間後にかさぶたが剥がれて再び出血することがある。自然に治まることが多いので、あわてず備えておく
- 受診の目安は1〜2時間ごとに交換が必要な出血・2.5cm超の血のかたまり・失神・発熱・強い悪臭
- 交換のたびに量と色を見ておく。パッドは受けるだけでなく経過を知る手がかりでもある
- 清潔は外陰を前から後ろへ、こすらず押さえるように。腟の中は洗わない(腟洗浄は厳禁)
- 余ったら生理の多い日・次の出産・破水の備えに。未開封のもの以外は人に譲らない
- 産褥ショーツも出番は入院中が中心。2〜3枚で足りることがほとんどで、退院後はふつうのショーツに戻す方が多い。帝王切開の可能性があるなら傷にゴムが当たらないものを
- 準備リストの優先度は高くない。買いすぎるより足りなければ買い足す体制を作るほうが実用的
産褥パッドは、出産準備の中では地味で、しかも短期間しか使わないものです。でも使う時期がいちばんつらい数日と重なるので、知っておくと確実に楽になるものでもあります。買う量に迷ったら、この記事の「入院案内をまず見る」だけ思い出してください。
よくある質問(産褥パッド|FAQ)
Q産褥パッドと生理用ナプキンの違いは何ですか?
A.主な違いは3つです。ひとつめは大きさと厚みで、産褥パッドは生理用の夜用よりさらに大きく厚みがあります。ふたつめは想定している吸収量で、産褥パッドは産後すぐの多量の悪露を受けることを前提にしています。みっつめは表面のやわらかさです。産後は会陰切開や裂傷の傷、痔がある状態のことが多く、そこに当たり続けることを前提にやわらかい素材が使われているものが多くあります。実際に使うと、この当たりのやわらかさがいちばんありがたく感じられます。
Q産褥パッドは生理用ナプキンで代用できますか?
A.時期によります。出産直後から数日は量が多く傷もある時期なので産褥パッドのほうが向いていますが、この時期は産院が用意していることがほとんどです。量が落ち着いてからは、夜用や多い日用の生理用ナプキンで問題ないことが多く、さらに減ればふつうのナプキンやおりものシートで足ります。つまり「代用できるかどうか」ではなく「いつから代用に切り替えるか」という話になります。退院後もずっと産褥パッドを買い足す必要は、多くの場合ありません。
Q産褥パッドは何枚くらい必要ですか?
A.まず産院の入院案内を確認してください。入院中に使うLサイズは入院セットに含まれていることが多く、足りなくなっても院内の売店で買えることがほとんどです。自宅用はMかSサイズを1袋、あるいは夜用ナプキンを多めに用意しておけば十分で、足りなければ買い足せます。産後は買い物に出にくいので不安になりますが、ネット注文で翌日には届きますし、家族に頼むこともできます。大量に買うより、頼める体制を作っておくほうが実用的です。
Q産褥パッドはいつまで使いますか?
A.悪露の経過で決まります。MSDマニュアルによれば、悪露ははじめの3〜4日が血液を多く含む赤色、5日から2週間ごろに淡褐色へ移行し、2週間以降は黄味を帯びた白色から正常な分泌物へと変わっていきます。つまり産褥パッドの本当の出番は最初の3〜4日で、そこから先は段階的に小さいサイズや生理用ナプキンへ切り替えていく形になります。悪露そのものは1か月健診のころまで続く方が多いですが、後半はおりものシートで足りる程度です。
Q悪露が減ってきたのに、また出血しました。大丈夫でしょうか?
A.よくある経過のひとつです。MSDマニュアルでは、分娩の約1〜2週間後に胎盤が付着していた部分のかさぶたが剥がれて出血することがあり、この出血は通常自然に治まるとされています。順調に減っていたのに急にまた赤い出血が出て驚く方が多いのですが、いったん減ったパッドをまた大きいものに戻す日がある、と思っておくとあわてずにすみます。ただし量が多い場合や続く場合は別で、1〜2時間ごとに交換が必要なほどの出血、2.5cmを超える血のかたまり、発熱や強い悪臭があるときは産院へ連絡してください。
Q悪露が多いかどうか、どう判断すればいいですか?
A.はっきりした目安があります。MSDマニュアルでは、1〜2時間ごとにナプキンを取り替えなければならないほどの出血、2.5cmを超える大きな血のかたまりが出る場合、失神する場合、大量または長く続く出血がある場合に医師へ連絡すべきとされています。「なんとなく多い気がする」で迷い続けるより、この基準を覚えておくほうが役に立ちます。あわせて、発熱がある、悪露のにおいが強く変わった、下腹部の痛みが強いというときも連絡してください。
Q産後、清潔にするために腟の中も洗ったほうがいいですか?
A.洗わないでください。MSDマニュアルは、シャワーや入浴は許可されるとしたうえで「腟洗浄は厳禁である」と明記しています。悪露があるので中まできれいにしたいと考えてしまう方がいますが、かえって細菌を押し込んでしまうおそれがあり逆効果です。外陰は前から後ろへ、こすらず押さえるように拭いてください。逆向きに拭くと細菌を傷や尿の出口へ運んでしまいます。温水洗浄便座で流してから軽く押さえるだけでも十分です。
Q産褥ショーツは必要ですか?何枚くらい用意すればいいですか?
A.産褥ショーツは股の部分が開閉できる下着で、横になったまま下着を脱がずにパッドの交換や診察ができます。いちばん役立つのは分娩直後から入院中で、退院して普通に動けるようになるとふつうのショーツに戻す方が多くなります。枚数はまず産院の入院案内を確認してください。入院セットに含まれていることもありますし、持参が必要でも2〜3枚あれば足りることがほとんどです。サイズは妊娠中のおなかがある状態でも履けるゆとりのあるものを選んでください。帝王切開の可能性がある方は、おなかの傷にウエストゴムが当たらない位置のものを選ぶと安心です。
Q産褥パッドが余ってしまいました。どうすればいいですか?
A.使い道はいくつかあります。産後に生理が再開してからの、いちばん量の多い日に使えます。未開封であれば次の妊娠・出産のためにとっておくこともでき、破水したときの備えとしても使えます。吸水量が必要な場面に転用する方もいます。未開封のものは湿気を避けて清潔な場所で保管してください。ただし衛生用品なので、人に譲るのは未開封のものだけにしてください。開封済みや保管状況が不明なものは、譲るのも受け取るのも避けたほうが安全です。
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